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57.環境管理システムISO(イソ)って何?
   8-12-97.



 微生物と関係ないのですが、読者から企業が導入を考えている「ISO14000」について解説してとのリクエストがありましたので、概略を説明します。

 ISOとは、International Organization for Standardization (国際標準化機構)の略称です。本来IOSとなるべきですが、ギリシャ語の等しいという意味の言葉「ISOS」から「ISO」と決められたと聞いています。

 通商産業省が管轄している「JIS」という工業標準規格があります。これは日本国内でのみで通用する標準規格であって、国外にまでは原則適用できないようです。電子機器や自動車などの企業のように部品の調達も含め国際分業化が進むと、自社独自や日本独自の標準規格は、色々な問題を派生します。また先進工業国は、廃棄物を発展途上国に輸出することもあるようです。

 ISO国際標準化機構の本部は、スイスのジュネーブにあり、各国の国家を代表する機関、例えば日本からは通商産業省工業技術院内の日本工業標準調査会が日本を代表、が委員になっています。ISO規格は、電気・電子工学を除く全ての分野をカバーしているようです。環境管理システムとして、ISO14001:環境マネジメントシステムが代表的な規格で、環境対策のため企業の取り組むべき経営方法を定めた国際規格です。

 認証にあたっては、イギリスやスイスなどの審査登録機関が、環境に悪影響を与える物質が使用されているか、また廃棄物を継続的に少なくする環境管理システムが構築されているかどうか、などを審査するそうです。

 これは企業が環境管理システムを設定し、その適性な運用を他者に対して実証することを目的としてつくられたものであるようです。この規格を実施していることを示せば、企業が適切な環境マネジメントシステムをもつことを関係者全体に納得させることができるわけです。したがって、ISO14000を導入して企業は、リサイクル、有害物質やゴミを出さない方策などを通して地球環境の浄化に積極的に取り組んでいることを示します。

 ドイツやスエーデンは、環境先進国で、どうにかして廃棄物を再使用できるかを以前から検討していたようです。リサイクルするためには、まず最初に各部品や製品がどのような性質の物質で構成されているかを明確にする事らしいです。日本国内でも「ISO14000」の導入を検討している、または導入した企業が増えてきているようです。イメージのみが先行して、かけ声だけに終わらないように各企業に期待したいものです。



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