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164.インフルエンザワクチンのウイルス. 10-25-99.

  1. 今年度用のワクチン株。
  2.  厚生省医薬安全局長からの「通知」で平成11年度のインフルエンザHAワクチンの製造に用いられるウイルス株とウイルス量が決定しました。各ワクチン製造メーカーは、これに従ってワクチンの製造にかかります。その通知によると、3株のウイルスからなる混合HAワクチンとなります。

     A型ウイルス株として、

       A/北京/262/95(H1N1)   200CCA/ml相当量

       A/シドニー/5/97(H3N2) 350CCA/ml相当量

     B型ウイルス株として、

       B/山東/7/97         300CCA/ml相当量

     ウイルス量として合計 850CCA/ml相当量(タンパク量、240マイクログラム)

     CCAとは、ウイルスの量を計る物指の単位です。ワクチンに入れられるウイルス量は、生物学的製剤基準でタンパク量として240マイクログラム以下と規定されています。この240マイクログラムのタンパクは、850CCA相当量となります。従って、今年度用のワクチンは、加えられるウイルス量の最大値ギリギリまで増量されていることになります。ウイルスの名前は、曖昧模糊の[145.インフルエンザウイルスの名前の付け方]を参照してください。

  3. どのようにして決定されるのか。

 ワクチンや免疫血清などを生物学的製剤と専門的には呼びます。生物学的製剤は、使用する国民の安全を考えて、国の厳しい管理監督下にあります。

 ワクチンにどのようなウイルス株をどのていどの量にするかは、インフルエンザワクチン株選定会議において決定されます。この選定会議(委員長はウイルス製剤部部長)は、厚生省の国立感染症研究所内に設置され、感染症研究所のウイルスおよびウイルス製剤の専門家とウイルスの外部有識者、その他オブザーバーとして厚生省結核感染症課および血液対策課、細菌製剤協会が参加しています。

 インフルエンザワクチン株選定会議は、国内外でのの流行した状況と次ぎの流行の予測、WHOによる世界のワクチン推奨ウイルス株の選定経過、ワクチン候補株を用いた予備実験の成績などの情報を検討します。そこでまとまった結論を、国立感染症研究所所長から厚生省に報告し、この報告にもとづいて決定されます。

 インフルエンザは、年により流行の大きさが違います。その理由は、インフルエンザを起こすウイルスの性質が、毎年のように変わる(専門的には変異と呼びます)ことがあるためです。流行ウイルスの性質が大きく変わると大流行となり、わずかな変異では大流行とはなりません。インフルエンザウイルスの変異や流行および予防などについては、曖昧模糊の「17.インフルエンザはなぜ流行するか、18.ウイルス病は予防が大切、19.インフルエンザとマスクや21.ワクチンの効用」をお読み下さい。

  専門家が今年度のインフルエンザの流行は、A型ウイルスのA/H1 N1とA/H3N2が流行ると予測したのです。近年の流行の主流はA/H3でありました。A/H1は過去3シーズンに大きな流行がなかったので今年度は流行る可能性を考慮したのだと思われます。

 一昨年は若年層、昨年は高齢者に多くの犠牲者が出ました。今年度はあまり大きな流行の無いことを期待すると同時に、国の流行予測が的中することを願っています。

  これから冬将軍の到来です。ここ2年連続で百万人以上の感染者が国内だけでも記録されいます。小さなインフルエンザウイルスなどに負けない基礎体力を養うよう鍛錬しましょう。インフルエンザなど吹き飛ばし健康な日々をおくれるよう身体をつくりましょう。抵抗力の弱い老齢者などは、ワクチンを受けられると良いと思います。「備えあれば憂いなし」です。

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