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172 生カキは採取海域を表示.12-10-99.

@. 食品衛生法の一部改正.

  平成11年10月1日より「容器包装に入れられた生食用かきについては採取された海域または湖沼を表示すべき事項」として食品衛生法に追加された旨の通達が厚生省より各都道府県知事などに届けられました。

  冬季に小型球形ウイルス(SRSV)が原因と思われる食中毒の発生が数多く報告されています。SRSVによる食中毒は、カキがSRSVに汚染されることにより発生するケースも考えられ、当該カキの採取海域までさかのぼって原因調査が緊急に行えることを目的としているようです。輸入されたカキの採取海域については別途通知するとあります。

  生食用以外のカキについては、「加熱調理用、加熱加工用、加熱用」等と加熱しなければならないことを明確に表示するよう改めて指導するとあります。

A. 生カキによる食中毒は無くなる.

  一般消費者の立場で考えると、生カキの採取海域の表示はどのような意味があるのでしょうか。店頭で売られているカキに採取海域が表示されていても、どの海域のカキがウイルスフリーなのか判ることがありましょうか。海域名よりは見た目がキレイなカキを選ばざるを得ないでしょう。それよりも「加熱調理用」と表示されているカキは、生で食べてはならないという以外になにを理解してくれと云わせているのでしょうか。

  食中毒が事故として報告されると、飲食にカキを提供した、例えばレストランは営業停止になります。次ぎに販売会社や生産者にも被害が及ぶことでしょう。前にも書きましたが、SRSVに汚染されているカキを養殖しているのではなく、養殖すると汚染されてしまうのが現状だと思います。表現を変えれば、カキを生産した業者、流通業者、料理を提供したお店、更にはカキもウイルス汚染の被害者であると思います。

  それでは加害者は誰でしょうか。カキは被害者であって加害者ではないと思います。カキにウイルスを提供した水が直接的な加害者でしょう。水も考えようによっては被害者で、直接的にも最終的にも人間が加害者であることになります。ここで云う人間とは、SRSVを排泄する個人であり、下水を処理する人(地方自治体)であり、河川水を管理する人(国)であります。残念ながら、カキで食中毒になった消費者も被害者であり加害者でもあることになります。一番責任がある人は誰なのでしょうか。

  

B. 河川水や海水のSRSV汚染はなくなる.

  カキは全て民間企業によって養殖され販売されているから、水の管理責任者は汚染された水を提供していてもカキに対してはなんの責任も感じていないのかも知れません。カキの養殖を民間企業でなく国公立機関が営業していれば、現在の状況はあるはずがないように思われます。10センチ近くある生カキを加熱して1センチ位に小さくしてから食べれば、食中毒にはならないで済むかもしれません。しかし、それでは生カキのもつウマミは無くなってしまいます。なにかおかしいですね。

  全国の水産業に携わる企業と団体が一致団結して水の管理者と折衝し、ウイルス汚染からキレイな水を取り戻させることはできないのでしょうか。このように水がウイルスに汚染されている状態が続くと、生カキは全てウイルスに汚染されてしまいそうですし、全ての人が被害者になってしまい、その結果として加害者の烙印を押されてしまいます。私は環境汚染の加害者にはなりたくないと願っていますが、一度被害者になってしまうとSRSVの排泄者として加害者にされてしまいます。なにかおかしいですね。

  カキの美味い季節が到来しています。来年3月以降になれば明瞭になると思いますが、カキの採取海域名を表示させて、どのよな結果が得られましょうか。失望する情報が多くないことを期待したいものです。

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