209. なにかおかしいぞ、日本!− 意見をお寄せください.9-5-2000.1.宝くじがあたった. 「203.雪印乳業汚染事件の謎を推理する.7‐9‐2000.」を曖昧模糊に掲載してもらってから、私は夏休みをとりました。その後、雪印乳業の脱脂粉乳から黄色ブドウ球菌の耐熱性毒素「エンテロトキシン」が検出されたとの報道がありました。偶然にも「私の推測」はあたってしまいました。この報道があってから、北海道札幌のNHK記者の方を先頭に多くの方々から電話やメールを貰いました。「脱脂粉乳が原因?」との私の推測が期せずして当たってしまったこと、およびエンテロトキシンの簡単な説明が「北里の微生物事典」に記載されていたことなどがありましたので、高額な宝くじにあたってしまったような雰囲気になってしまいました。 寄せられた内容は、私の推測があたってしまったことに対する驚きや励ましの言葉が多くありました。次いで、乳業関連の方々からは、雪印大阪工場での洗浄不足による黄色ブドウ球菌による汚染とばかり考えていた、脱脂粉乳が黄色ブドウ球菌に汚染されるとは全く予想もしていなかったなどがありました。酪農家からは、我々は生でも飲めるくらいに衛生には最大限の努力を払っているのに、雪印事件から判断すると乳会社は利益のみ優先し乳の質など全く考えてもいなのには失望した。乳業メーカーの方から脱脂粉乳や低脂肪乳などの製造工程の説明、更には各地方での雪印乳業に対する一般市民や販売店などの反応の紹介、最後に改めて私への質問や考えを問うなど様々の通信がありました。 北海道では、私企業の大失態ではあっても、雪印は北海道を代表する企業であるとの道民全体のイメージが強いようで、「雪印を潰すな」という雰囲気であるようです。関西や九州では、一般消費者や食品販売店から完全に拒否されているようで、雪印商品は店頭から完全に姿を消してしまったようです。関東地方では、反応は鈍く、売れ行きはわかりませんが、スーパーの棚には雪印商品が並んでいるようです。 2.三菱自動車が捜査を受けた. 運転者や同乗者などを含めた人の生命にかかわる車の製造上の欠陥を30年間ちかくも会社全体で隠蔽していたとは、天下の三菱でなく別な会社であったとしても、驚き意外の何物でもありません。三菱自動車のリコール隠しは、ノレンに傷がつくことを考えたのか、経費削減が目的なのか、利益優先が根底にあるのか判りませんが、 大事な顧客の生命よりは三菱のなにかを獲ったことを意味するのでしょう。何十年も隠しとおせたことも不思議ですが、今回明るみにでなかったら、今後も顧客をダマシ続ける積もりであったのでしょうか。ここ数週間の新聞には、毎日のようにどこかの企業の「 お詫びとお知らせ」が複数で掲載されています。デレビでは、食品への異物の混入が判明し、「ご迷惑をおかけしたことにお詫び申し上げます、申し訳ございませんでした」とお偉方の直立不動で最敬礼をする様子は、見飽きたようにすら思えるようになってしまいました。お偉方のいう「迷惑」とは、なにを意味しているのでしょう。「迷惑」という言葉の陰には、「少し」、「一次的」などの意味も含まれているのではないでしょうか。3.なにかがおかしいぞ! ちかごろ少し深刻な問題が多すぎるような気がします。思いつくままに大事件を列挙してみると、大蔵省・厚生省・農水省・建設省・公安委員会などの高級(高給?)官僚や警察のトップである警察本部等による相次ぐ不祥事・誤判断や情報操作などから始まり、薬害エイズ事件、企業と官僚と政治家の三つ巴の贈収賄事件や汚職事件、保険金殺人事件、毒物混入事件、廃棄物の不法投棄や不法輸出、不良銀行の倒産、未成年者による殺人事件、親による子供の虐待、学級崩壊などなどと続きます。その他思い出せないくらいに数多くあります。 これら一連の事件のなかで、 参天製薬が脅迫されたとき経営責任者がにとった迅速で且つ適切な行動には拍手を贈りたいと思います。数年前に不良企業を救済するために 数千億円の公的資金を投入するとの話を最初に聞かされたとき、「なぜ税金を!」と国民の多くは驚きました。ところが、最近になると不良銀行を救済するために、数兆円の公的資金の投入が納税者へ説明もないままに、どんどん進められているようです。日債銀や長銀という不良銀行に数兆円の税金を投入することは、国民1人当たり数万円の税金を負担していることになります。数兆円の税金を沿えないと買い手がない日債銀や長銀を税金で救済する必要が本当にあるのでしょうか。「 SOGO」が倒産すると1万人の従業員と取引先の数万社が影響を受ける可能性があるから、国民の税金で救済するとのニュースが流れたとき、「SOGOの関係者、一部の官僚と政治家」以外の人達は本当に驚いたと思います。好し悪しは別にして、「北海道拓殖銀行や山一證券」は救済されなかったし、日産自動車は生き残りのために大事な従業員を二万人もリストラするというのに公的資金の投入の話は聞きませんでした。こんなことを考えていると、日本という国家と日本人という民族は、どこかが狂ってしまったように思えます。 なにかオカシイ!そのように思われませんでしょうか。4.意見を出し合いませんか。 雪印乳業の集団食中毒事件や東海村JCOでの核融合事件などを見聞きしていると、企業の最高責任者は、なにも知らされていないために、迅速かつ適切な処置がとれなかったことが偶然に判明しました。組織の責任者や経営者の地位にいる多くの人々は、学校の試験では常に優秀な成績をとれる能力の高い人達なのでしょう。しかし、ある意味の優等生であっても、心に大きな空洞を持った人達であるのでしょうか。 牛乳や放射性物質を取り扱わされていた人々は、なんの訓練も受けてなく、知識も技術もない人達であったようです。これらの企業は、社内教育の不充分さに加えて、情報伝達と危機管理のシステムも存在しないにもかかわらず、自社の利益優先に全ての知識とエネルギーを傾注していように思えます。 「学級崩壊」という理解しがたい現状は、どうして起きてしまったのでしょう。戦後五十年間の教育に問題があるのかも知れません。教育のシステムが悪かったのだと仮定すると、文部省と日教組に責任はないのでしょうか。それよりも、家族の対話や子供のしつけ、父親不在の家庭などから始まる 家庭内での情操教育やしつけの欠如が最大の原因で且つ出発点ではないでしょうか。私達日本人がまず納得でき自信をもてる日本および日本人を取り戻す努力をしなければならないでしょう。「 いまの日本は、何が悪くて、何をどうすれば良いのか」を皆さんと一緒に考えてみたいと思います。ここまて私の文を読んでくださった方、お願いします、是非なんらかの意見を匿名でも結構ですからお寄せ下さい。寄せられた意見や希望、その他は、HPで公開したいと思います。それを契機にいろいろな意見交換の場を提供できればと考えています。原因があって結果があるのですから、もし戦後五十年間の教育に問題や原因があつたと仮定すると、これから一生懸命に努力しても五十年またはそれ以上の時間をかけないと納得や満足のいく社会は取り戻せないかもしれません。これからでも遅すぎることはないと思います、なにかを始めませんか。 |