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227.エコノミークラス症候群.12-31-2000.

 時々曖昧模糊を拝読させていただいております.

 雪印牛乳の件については事象の裏まで読まれており,さすが,その道の方はちがうものだと感じました.10月頃にニューズウイーク誌等でエコノミークラス症候群という記事を見ました.先生の最近のトピックス218.航空機内での心臓発作の予防法」でも説明があり,いつも話題提供がタイムリーですね.因みに読売新聞のHPにも「エコノミークラス症候群」以下の記事がありました.参考までに紹介します.http://www.yomiuri.co.jp/top/20001228it01.htm

「エコノミークラス症候群、成田でも死者25人」

 飛行機で長時間座っていた乗客が、機内や降りた直後に死亡する「エコノミークラス症候群」で、千葉県・成田空港の利用客がこの八年間に二十五人も死亡していたことが、日本医科大・新東京国際空港クリニックの牧野俊郎所長(52)の分析で分かった。

 同症候群は、先月、英国上院の科学技術特別委員会が英政府や航空会社に対策を勧告したことで注目を集めているが、わが国の死亡例の調査は初めて。エコノミークラスのような狭い座席に座り続けると、足の静脈に血の塊(血栓)ができ、これが肺動脈に詰まって、呼吸困難や心肺停止を招く「肺塞栓(はいそくせん)」を起こすことがあり、最近、「エコノミークラス症候群」として注目されるようになった。牧野所長が一九九二年十二月の開業以降、同クリニックで死亡した患者四十六人の死因や症状を分析した結果、二十五人が同症候群に該当した。二十五人のうち、十一人が日本人。最も若かったのは四十六歳の米国人男性、最高齢は八十四歳のフィリピン人男性で、平均年齢は六十四歳だった。

 必ずしもエコノミークラスの旅客だけに限らず、ファーストクラスの乗客もおり、中には成田に到着後、コックピットで倒れて呼吸不全で亡くなった米国人機長もいた。ブラジルに移住した七十代の日系人男性で、初めて帰国して飛行機を降りた途端、倒れて亡くなったというケースもあった。

 入院が必要と判断され、日本医科大付属千葉北総病院などに搬送される重症患者は年間五十〜六十人にのぼり、症状の軽い患者を含めると、「エコノミークラス症候群」の症例数は年間百〜百五十人になるという。同病院集中治療部の医師らが現在、搬送された重症患者のうちの死亡者や助かった患者の症例について研究・分析しており、近く報告書をまとめる予定だ。

同症候群をめぐっては今年十月、オーストラリアから帰国した二十八歳の英国人女性が、ロンドン空港到着直後に死亡している。日本航空や全日空ではホームページで、同症候群の予防対策を呼びかけているほか、機内で座ってできるストレッチ体操などのビデオを放映している。また、日本航空は現在、同症候群対策の新しいビデオを検討中で、全日空は機内誌で予防策を乗客に周知させる。

 牧野所長は、「高齢者や肥満の人、機内でアルコールをがぶ飲みした人などが発症しやすい。七、八時間以上、飛行機に乗る場合は水分を多めに取り、足の曲げ伸ばしを行うなどの予防措置が必要だ」と話している。

 飛行機のパイロットの仲間では「とにかく水をよく飲んだほうがいい」と昔から語り継がれてきているそうですが、読売新聞に掲載されている記事では「成田に到着後、コックピットで倒れて呼吸不全で亡くなった米国人機長もいた」とあります。「医者の不摂生・無養生」とどこか共通点がありそうです。知っていても実行できにくいのでしょうか。

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