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254.日本は水が豊富か.8-1-2001.

二酸化炭素より深刻な水問題.

お金持ちの国の首相や大統領によるサミットで二酸化炭素の削減交渉は、米国の反対で決着がつかなかったようです。この10年くらいに世界各地で起こっている異常気象は、複雑な要因が絡む現象なのでしょうから、原因は簡単には断定できないかも知れません。しかし、降るべきときに雨が余り降らないので水がめに水が溜まらず飲み水の不足が起こり、降るべき所にさっぱり降らなくて農地や河川が干上がって農作物が育たず、降らなくて良いところにドシャブリの雨が降り大洪水が起こり生命や財産を押し流す、場所によっては氷河が融け出し水かさが増える等の砂漠化と土砂洪水の被害が続出しているようです。この水についての異常現象の一部は、二酸化炭素による地球規模での温暖化が原因であるらしいことは推測できます。

梅雨期にあまり雨が降りませんでしたので、この夏に水不足が起こるのではないと危惧されますが、日本国内の水について興味あるメールを送って貰いました。

日本は本当に水が豊富なのか.

今年は雨がろくに降らず、またも水不足が懸念されています。この様な状況下でいつも思う事は「本当に日本は水が豊富なのか?」と言う事です。ちょうど、この疑問に答えてくれる資料が手元にありましたので、それを紹介します。まず、日本の年平均降水量は1,714mmで、世界の年平均降水量約970mmの約2倍になっています。これだけ見ると、「やっぱり日本は水が多い」と思ってしまいますが、数理統計的な直感からすると「こんな数値だけで判断するのは危険」です。単純に考えても、陸地に降った雨しか意味がありませんから、年平均降水量に国土面積を乗じた値が、意味の有る降水総量になります。更に、手元資料では1人辺りの水へのアクセス量を算出してあります。これは全人口で割った値になります。自分で計算してないので、あまり大きな顔して書くのははばかられますが、1人当たりの年平均降水総量は約5,200立方メートルになるようです。

一方、世界平均の1人当たり年平均降水総量は約23,200立方メートルになっているようです。これを比べると、日本なんてアクセスできる水の量は世界平均の1/4程度で、全く水が豊富なんて嘘っぱちだと分かります。道理で水が豊富なんて言ってる割に渇水がやたらと起きる訳です。

今年は、夏になるのが異常に早く、また、空梅雨だった事もあり、水不足が懸念されます。しかし、あまり渇水のニュースが出ないのはどうした事でしょうか。都合の悪い事は問題になるまで報道しないと言ういつもの事なのでしょう。

そこで、日本人1人当たり年間に使用する水の使用量を調べようと思いましたが、挫折してしまいました。多分、国内だけでの平均使用量であれば出せると思います。上限は前回のメールにある5,200立方メートルです。しかし、よく考えたら、日本は大量の食料を輸入しています。当然、農作物の栽培には大量の水が必要になります。こう考えてくると、輸入農作物に見合った水を間接的に使用していると計算しないとならなくなります。この部分が全く分からないので、結局、日本人1人当たりの年平均水の使用量が出せませんでした。

想像に過ぎませんが、日本人は相当量の水を意識する事なしに使用しているものと思われます。世界的な水不足が問題となっている現在、この様な態度でいいのでしょうか。また、日本が嫌われる原因になりそうな気がします。

追伸:2 Aug 2001

今朝のニュースで、7月の暑さは平年を3度以上上回り、7月の降水量は東京や大島で1.5ミリ(平年比1%)、関東甲信から近畿北陸にかけて平年の40%以下だそうです。利根川上流のダム貯水率は8月1日現在65%で、来週前半にも取水制限に踏み切る必要があるとの事です。

全く、恐れていた通りの事になってしまいました。こういったニュースを見るにつけ、いつも思うのは、こんな状態になる前に、なんで、節水を呼びかけなかったかと言う事です。既に、空梅雨であった時から、結果は見えていましたので、その時点で水不足が予想されるから節水する様に呼びかけておくべきだと思います。これも危機管理の全く出来ない国である事の証でしょうか。実際に、問題が起こる前になんとか対策できるようにならないものでしょうか。

農作物による水の消費.

1キロのトウモロコシを収穫するに必要な水は、収穫量の千倍の一トンになるそうです。主に農地から一トンの水を汲み上げていることになります。次に、トウモロコシを飼料として肉牛を飼育するとします。100グラムの小さなステーキ一枚の牛肉を作るのに、七キロのトウモロコシが消費され、結果的には七トンの水が必要と計算できるのだそうです。日本一国でアメリカ等から輸入する穀類は、年間九億トンになると聞いた記憶があります。調べれば正確な輸入量を知ることができましょう。仮に一億トンのトウモロコシをアメリカから輸入していると仮定しましょう。するとアメリカの大地から一千億トンの水を日本人は消費していることになりそうです。

日本人が消費する家畜の飼料として輸入しているトウモロコシとステーキや牛丼等用の牛肉を生産するのに計算できませんがアメリカでは日本人のために莫大な水が消費されていることになります。

アメリカは穀類の生産では世界有数の農業大国であるようです。水が豊富で土壌が肥沃な農業に適している農地での農作物の生産は、ここではそれなりに良いことにしましょう。アメリカでも降雨量が少なく土地があまり肥沃でないため本来農業にあまり適さない地域などで農作物を生産するには、勢い地下水を汲み上げスプリンクラーを用いて自動散布する大型農業となります。

サンフランシスコやロサンゼルスからラスベガスやグランドキャニオンに軽飛行機で飛びますと、周囲は砂漠であるにも眼下には、アルファルファ等を人工的に栽培している円形に見える農地をみた経験がありましょう。これが地下水による人工的な農業なのです。

ところが、あれだけ広大な土地を保有するアメリカでも、穀倉地帯の地下深くにたまっていた万年雪に相当する地下水が枯渇しだしたそうです。スプリンクラーで水を散布して農作物の生産しているあの見慣れた風景はいずれなくなるようです。また幾つかの国の国境を越えて流れている大河流域諸国や中国等を始めとして、経済的な発展だけを目的にして、農地として適さない乾燥地帯に河川の水を引いて人工的に作り出した緑地のために、河川流域の民は一時的に豊かになっているようです。しかし、いくら大河といえども上流域または国で河川水をとり過ぎると、その大河の水が下流に届かなくなり、それまで緑地であった農業地帯が砂漠化しだした地域もあるそうです。

簡単に水は人工的に作れませんから、河川水や地下水を枯らしてしまうと、その被害は計り知れないと思われます。今後地域間または国家間で人の生存を掛けた水の権利戦争がおこるかもしれません。そうすると、日本もそう簡単にはトウモロコシですら輸入できなくなるかも知れません。穀物や肉を輸出することは、有限の資源である水を輸出することになるからです。

水は、二酸化炭素と違って増産などできる物ではありません。従って、水問題は二酸化炭素の問題より深刻に成るようです。常識、良識や正義感などを持ち合わせている国家首脳間でも二酸化炭素削減問題に決着が付けられない現状では、水問題の解決は更に難しいこととなるでしよう。

話題があると適切な情報を提供してくれる方からの話題を掲載しました。

地球にどのていどの量の水が存在するのか私は判りませんが、次のようなことを聞いた記憶があります。地球上に溢れるごとく存在するように思える水の大部分は、確か90%近く、海水であり、残り10%のまた大部分は氷と蒸気である。人間などが利用できる水は地球に存在する水全体量の確か0.1%程度であり、セセラギを流れている水は貴重で限られた資源であるようです。このへんの数値を正確にご存知の方がおられましたら、教えて下さいませんでしょうか、お願いします。

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