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281.厚生労働省BCG再接種を廃止. 4-30-2002.

BCGの再接種が廃止

平成14年3月20日の毎日新聞にBCGの有効性について高木昭午氏の記名入り記事が掲載されていました。280.結核の予防液BCGは有効か」の結核専門医からのBCGの有効性には問題があるとの意見に直接関係する内容ですから、結核に関する記事が連続となりますが、この新聞記事の内容と解説文を紹介します。

 

厚生労働省は平成14年3月20日、結核予防法に基づいて小中学校で実施されているBCGの「再接種」を廃止する方針を固めた。また16歳以上のほぼ全国民に義務づけている、エックス線撮影による年1回の結核検診を、40歳までは就職や転勤などの際だけに実施する「節目検診」に変更する方針だ。BCG再接種は有効性の根拠がなく、世界保健機関(WHO)なども廃止を勧告していること、年1回の検診による患者発見の効率が悪過ぎることなどが理由。今の結核対策は51年制定の結核予防法に基づくもので、半世紀ぶりの政策転換となる。

 

結核予防法は、BCG接種を受けることを努力義務としている。今の制度では0〜4歳で、保健所などが最初の接種を実施。その後、小学校1年と中学校1年で、ツベルクリン反応を調べ、陰性となった人に2度目の接種をしている。再接種されるのは年間130万人。1人あたり数千円の費用は自治体が負担している。

 

再接種は有効性が不明なうえ、結核の診断を難しくする。再接種の影響でツベルクリン反応の偽陽性者が増え、本物の結核による陽性との区別がつけにくくなる。提言は1回目のBCG接種については「重症の結核を防ぐのに有効」として継続を訴えている。

 

一方、年1回の結核検診は、全国で年間約2500万人が受診し、見つかる患者は約2000人。受診者1万人に1人未満しか患者がおらず、結核を早期発見できる利益より、エックス線被ばくの害が心配される。

 

【解説】患者数大幅減少に対応

厚生労働省が結核対策を方針転換する。結核予防法が制定された50年前と比べ、患者数が大きく減り、患者の発生の仕方も変わったことに対応して、効率的に患者を減らすのがねらいだ。

 

1951年の結核患者は全国で年間59万人。ピークの1960年には4300万人が定期検診を受け、28万人の患者が見つかった。当時は国民全体を無差別に定期検診して早期発見、治療を目指す手法で順調に患者が減った。しかし1980年ごろから減り方が鈍り、1997年から1999年には一時的に微増した。現在の患者発生は年約4万人でうち定期検診で見つかる人は2000人。患者の多くは若いころ感染した結核を高齢になって発症する人で、40歳未満の新患者は2割に満たない。

 

厚労省研究班によると、国際標準とされる治療法を使わない医師が日本ではまだ多く、都道府県別の治療成功率は、県によって55%から86%まで大差がある。入院期間も米国では2週間程度なのに、日本は平均で約半年だ。標準治療を普及させ、入院期間を縮める必要がある。(毎日新聞・高木昭午)

 

BCGは、フランス・パストゥール研究所で開発された「牛の結核菌の毒力を弱めた生ワクチン」です。私達が子供の頃にはツベルクリン反応が陰性の生徒は毎年BCGの接種を受けていました。それでもなかなか陽転しない仲間がいたことを記憶しています。もともとBCGはそれほど有効でなかったのかも知れませんが、ストレプトマイシンが現れるまでは、結核は難病中の難病でした。結核になって休学や退学する学生も大勢いました。呼吸器外科の先生は、患者の肋骨を何本も切り取り、おかされている肺を遠慮会釈なく切除していました。肺を切除された人たちがいま呼吸の困難を訴えています。転ばぬ先の杖、健康が一番です。

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