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306. 乳香はぜんそくに効く12-12-2002.

乳香はフランキンセンスとも呼ばれ、新約聖書にも記載されている歴史的にも有名な香油なのだそうです。国内でも愛好家が多く広く親しまれているようです。乳香の薬効について簡単に解説してみます。

乳香の主成分は、ボスウェリア酸boswellic acidと呼ばれ、フェノールのように6個の炭素が環状につながった環状構造をもつ炭化水素構造物が数個結合している複雑な酸です。構造からみて水にはほとんど溶けないと思われます。

この乳香は、どこに生息しているか判りませんが、カンラン科の乳香樹Boswellic Carterii Birdwの樹液から取り出される。インドでは抗炎症剤として広く用いられており、特にぜんそくの治療薬として経口投与や吸入療法が行われている。ドイツでは関節リュウマチに有効であることが確認された最初の試験結果が報告され、乳香エキスを経口投与されているようです。

ドイツ・キール大学の研究者達は、免疫を担う細胞の1種類マスト細胞を用いた研究から、ボスウェリア酸にはインターロイキン−6や腫瘍壊死因子のようなサイトカインやヒスタミンの産生と細胞からの遊離を阻害する作用があることを突き止めたと発表しました。ボスウェリア酸の作用は、臓器移植などで免役抑制剤として用いられるシクロスポリン(カビが産生するオリゴペプタイド)と同様であるようです。(MT2002-11-28)

ここに紹介した成績は、試験管内で得られたものです。生体に与えた場合も同様な成果が得られるかは、いまのところ確認されていないようです。しかし、アレルゲンの刺激でマスト細胞からヒスタミンが遊離して、ジンマシン、アレルギーの症状がでるのですから、乳香がヒスタミンの産生と遊離を阻害するのであれば、アレルギー性疾患にも有効である可能性がうかがえます。アロマテラピーと呼ばれる治療法の作用がこれからだんだんと実験的に証明されていくことが期待されます。

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