▲▲  ▼▼

338. 原子力発電の功罪.11-18-2003.
 
原子力発電のコスト.
核燃料リサイクル後処理費用 18兆9100億円」という記事が平成15年11月12日発行の新聞一面に掲載されていました。電力会社の業界団体である電気事業連合会が原子力発電所の後処理費用を初めて試算し、それを11日に総合資源エネルギー調査会に提示したのです。この報道の趣旨は後に触れることにし、私の気がついた意外なことを最初に触れることにします。
 
この新聞記事の最後の方に「発電コスト」について触れた部分がありました。それによると1kWhの発電コストは、原子力発電が5.9円、液化天然ガスが6.4円、石油火力発電が10.2円となっていました。「332. 水素自動車の水素の値段.9-25-2003. 」では「東京電力の電気料金を20円/kWh」として計算しました。原子力を利用した発電での原価(販売価格ではない)は5.9円と非常に安いことが判りました。因みに砂糖から水素を作らせた場合の原価は187円/kWhとなりました。原子力発電は、二酸化炭素を排出しない製造原価も一番安く素晴らしい技術であることがこの新聞報道から理解できました。
 
核燃料リサイクル後処理費用.
原子力発電は、素晴らしい技術によることは理解できましたが、原子力発電所でウランを燃やして発電したあと色々な処理に18兆9100億円もの費用がかかるのだそうです。新聞に記載されている内容からその内訳を拾ってみると、青森県六ヶ所村での再処理工場の操業費9兆500億円、解体費1兆6100億円、高レベル放射能の廃液処理費2兆5600億円などがあります。試算の根拠や将来の見通しなど詳細が不明なことも多々ありますが、実際に後処理が開始されると今回の試算額以上に将来の費用は多額になる可能性も想定されます。これまでの高速道路や空港などを初めとする公共事業は、建設当時に作られた収支決済から大幅に変更となり、結果的には多額の赤字になっていることが多く見受けられます。
 
18兆9100億円の費用を誰が負担するかの論議がこれから生まれるでしょうが、誰が負担するのかよりは発電を核燃料から液化天然ガスにシフトすることの論議も是非とも進めてもらいたいと思います。米国のように国内の電力発電会社が経営的に破綻した場合、そのツケは誰が面倒を見るのでしょう。使用済み核燃料は、単に廃棄物として扱えないだけに慎重であるべきでないでしょうか。

▲▲  ▼▼


Copyright (C) 2011-2017 by Rikazukikodomonohiroba All Rights Reserved.