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352. 女性の性器カンジダ症. 3-27-2004.
 
女性や医師の多くは、酵母様真菌の1種であるカンジダ・アルビカンスCandida albicansを保有する男性パートナーから女性が性交渉中に再感染すると信じていることが知られています。このカンジダ・アルビカンスは陰部、直腸や口腔内によく認められ、外陰膣カンジダ症は米国女性がしばしば罹る病気の1種です。約75%の女性が一生にすくなくとも一度は感染を経験し、そのうちの約40%が反復感染者であると言われています。
 
ミシガン大学のバーバラ・リード教授は、外陰膣カンジダ症の確定診断を受けた女性148例とその性交渉のパートナー78例を検討対象とした。女性患者からは膣、子宮頸部、外陰、舌、直腸から検体を採取した。一方男性パートナーには、自宅で尿、便、精液および唾液の採取し提出することを求めた。得られた成績をJournal of Women’s Health (12:979-989,2003)に報告しています。その概要を以下に紹介します。
 
女性148例のうち1年以内に37例が少なくとも1回カンジダ・アルビカンスに反復感染していた。2週間後および4週間後の観察では、反復感染している女性は皆無でしたが、膣部のカンジダ・アルビカンスの陽性率は2週間後の観察で20%、4週間後の観察で29%でした。膣部のカンジダ陽性率と反復感染者との特別な関係は認められませんでした。
 
検査を受けた男性の約50%は、舌および便にカンジダ・アルビカンスが認められましたが、尿や精液がカンジダ陽性の男性はほとんどいませんでした。これらの結果から、男性検体のカンジダ・アルビカンス陽性と女性の外陰、直腸、舌のカンジダ陽性とは関連がないことが見出されました。また検体採取部位のいずれかがカンジダ・アルビカンス陽性であることと女性の反復感染とは関連がないことも判りました。
 
一方、反復感染を起こす女性は、再感染前1ヶ月間に口舌による女性器の愛撫や唾液を用いた自慰を行っていることが多かった。唾液による自慰を報告した女性は14.5%でしたが、口舌での愛撫は69%の女性が報告したことより、オーラルセックスが再感染の危険因子となっていることが示されました。
 
女性の初交を経験した年齢、これまでの性行為パートナーの数、膣への挿入頻度、過去1ヵ月間のアナルセックスの頻度は、いずれも反復感染と関係はなかった。カンジダ・アルビカンスは膣部の他の微生物や免疫因子と均衡を保ちながら生存している。ところが唾液により膣部を洗い流すことで、女性によっては均衡のバランスが崩れ、外陰膣カンジダ症を反復発症すると推測されると結んでいます。
 
冗談のような文章がこの報告書に記載されています。“女性は頭痛や涙、ストレスの原因を夫やボーイフレンドのせいだと非難するかもしれないが、悪質なカンジタ膣炎の反復感染に関しては、広く信じられているのとは異なり、原因を男性に求めることはできないようだ”と女性の研究者は記しています。一方、日本国内でのことですが、温水洗浄機能つきの便器で用をたすたびに「ビデ」を使っていると、膣部の善玉菌をも流し去るため炎症や帯下の原因となることが国内では多くなって来ていると聞きます。また肛門周囲炎も多くなっているようです。洗いすぎは健康を害する要因となることもありうることを教えてくれているものと解釈できます。

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