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358. トリ肉の細菌による汚染防止策.5-5-04.
 
ニワトリの肉は、注意しないと食肉に加工する過程で腸管内の細菌が付着する可能性が牛や豚と違って高く、またサルモネラ菌やキャンピロバクター菌による食中毒の原因となることも珍しくありません。たとえ冷蔵庫に保存しても冷蔵庫内の低温で増殖するリステリア菌などの細菌もいます。
 
米国のルイジアナ大学食品安全学科のM.JANES博士とアーカンソー大学食品学科のM.Johnson教授は、トリ肉の表面を可食性の薄い膜でコーティングするとキャンピロバクター菌などによるトリ肉の細菌汚染を防げると発表しました(Food Safety Consortium Newsletter 14: Winter, 2004)。その報告には次のような記載があります;トウモロコシから採ったタンパク質であるゼインとタンパク質のナイシンで作った食用ラップでコーティングすると冷蔵庫内の低温でも増殖できるリステリア菌からトリ肉を守れることを以前の研究で示した。今回はトウモロコシから採ったタンパク質であるゼイン、タンパク質のナイシンとキレート剤であるEDTAの3物質を使うと抗菌効果は、ゼインとナイシンよりも高かくなった。単独だとEDTAが最も強力だが、ゼインを加えることでEDTAをトリ肉に用いることが可能となった。このフィルムでトリ肉の表面をコーティングし長時間接触ささることで、抗菌処理が可能な方法となったと述べています。
 
EDTAの殺菌効果についての報告は以前からあります。しかし、EDTAの抗菌作用が認められたとする報告とそのような効果は認められなかったとする全く相反する結果が報告されています。どうして反対の成績が報告されるのかを不思議に思い、私たちもEDTAの抗菌効果について検討したことがあります。その結果は、EDTAの抗菌作用は用いたEDTA液のpHに依存し、pHによっては細菌に対する抗菌効果がプラスになったりマイナスになったりすることが判明しました。EDTAは酸化防止剤として国内で用いられていた時期がありましたが、食品への使用が認められているか調べてみないと私には即断できません。
この新規なフィルムでコーティングすることが、フィルムによる抗菌効果とコーティングすることにより肉の細胞を一時的に眠らせる効果があるとすると、このフィルムは新鮮な魚介類、特に刺身などにも通用することがきたいできるかもしれません。

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