359. インフルエンザワクチンの大量回収によせて. 5-18-2003.
357. 番米農務省の食肉安全対策のBSEの最後のところにインフルエンザワクチンのことが記されていていました。『私も以前から同様のことを思っていましたので、コメントさせてもらいます、』との愛読者の方からのメールを以下に紹介します。
私は慢性疾患を持っておるので定期的に通院しています。その医療施設の先生から風邪だけは絶対にひいてはいけないときつく言われています。そのためインフルエンザワクチンの接種を毎年定期的に受けています。昨年は1回目を接種して、2回目をどうしようかと少し躊躇している間にワクチンがなくなってしまいました。風邪を防ぐ唯一の方法がワクチンの接種であるのにその頼みの綱のワクチンがなくなってしまったのです。ワクチン接種を少し躊躇した理由は、ワクチンを接種するといつも次の日微熱がでるのです。
結局昨年は1回のワクチン接種だけでしたが、心配をよそに幸いにもインフルエンザには罹らずにすみました。ところが下記の文を読んでワクチン不足に対する不信感を払しょくでき納得することができました。その文が掲載されているホームページは、私がこまめにアクセスしているところです。そこに記載されている文章の一部を抜粋して紹介します。
・・・・・1月最終週のインフルエンザワクチンの返品が80,984本。これを含めて未使用ワクチンが約10万本あることが確認されている。8から10万本とはとんでもない数の返品であるかのように思われるが、今年のワクチンは1,480万本供給されており、8万本は返品率で0.5%に過ぎない。・・・・・この数字の意味はこうである;ある病院で100人の2回接種で予約を承った。しかしその客のひとりが、2回目どうしても来られなくなり予約をキャンセルした。病院はしょうがないので、その1人分1回分のワクチンを返品した。すなわちコレが返品率0.5%! スーパーの刺身の返品率より超低いのではないか? ・・・・・私はマスコミのニュースだけを浅薄に読んで、医療関係者がインフルエンザワクチンで儲けるため、溜め込んでいたのだろう、とちらっとでも考えたことを痛切に反省している。・・・・・確かにワクチン接種を受けたくても受けられないという人が多かったのはその通りであろう。でもこれは流通のシステム上の問題であって、返品が出たからといってその分を必要としている人に速やかに回すことはできない。そこのところを感情的になって医療関係者を責めるのはやはり間違っている。・・・・・もし、特定の医療関係者がインフルエンザワクチンを買い占めたのでなければ、ワクチンの返品はあって当然である・・・・・
今回も掲載する予定の順番を変更しました。インフルエンザワクチンが医療施設からなくなり、ワクチンの接種を受けたくても受けられないという現象が起こりました。ところが流行がおわったら大量なワクチンが返品されてきたと報道されていました。ワクチンを自分の健康上の必要性から受けようと思ったらワクチンがなくなってしまったことを現実に体験した方からのコメントを掲載しました。この方のメールには付録がついていて、ワクチンが無いと言われたのに返品がでてきたことに納得したと言うのです。
スーパーで売っている刺身とワクチンの返品を経済学では同格かも知れません。しかし、スーパーでは直ぐに売れ切れてしまう量より多少多めに仕入れてくる(買ってくる)のだと思います。買ってきた刺身は、売れ残った分は損金となるのだと思います。ワクチンは誰もが買わないでただ預かっているので、必要以上に預かり流行が終息して不要となったものは、全てワクチンを製造した組織に返却して使用した分だけ費用を払うシステムなのです。損金はでませんから幾ら大量に預かっても平気なのです。皆さんはどのように感じられましたか。矢張りワクチンは刺身と同じなのでしょうか。