372. 冷水摂取による体重減少.8-18-2004.
私個人の問題なのですが、劇的な環境変化と運動不足などにより体重が増加して困惑しています。水が溜まったのではなく皮下脂肪が付きだしたのですから、増えた体重は多少の節食ではなかなか減らないようです。
そんな折に冷たい水を飲むことだけで体重を減らせるとの記事を見つけました。私自身が完全に納得が得られた訳ではありませんが、まんざら捏造された成績でもなさそうですから、冷水摂取によるウエイトコントロールの概略を紹介します(MT 3-11-04)。
ドイツ栄養研究所のボッシュマン博士は、ドイツ肥満学会で「体重減量に水分摂取が有効である科学的根拠が得られた」と報告しました。水を飲むとノドの渇きが癒され、胃袋が満たされるだけでなく、ほかに科学的なプロセスがあるようだと説明しています。
ボッシュマン博士らは、標準体重(具体的に記載されていませんが、日本人の標準体重よりは重たいと思われます)で健康な男女14名を対象に、水500ミリリットルを飲むことによりエネルギー代謝にどのような影響があるかを調べました。その結果、カロリー消費量が飲水後に30%程度増加し、その効果は10分後から認められ、40分後にピークに達することが判った。この効果は男女の性別に無関係であった。
1日に水1.5リットルを飲むと、約200KJものカロリーが消費されることになるそうです。これを1年間に拡大すると総計で7万3,000KJ(約1万7,400kcal)となり、これは2.5kg分の脂肪組織のエネルギーに相当するようです。飲む水の温度は、37℃より22℃の冷水のほうが、カロリー消費をより強く促進することも明らかになった。カロリー消費量増加効果分の約40%が、冷水の温度を体温まで高めるのに用いられるからだそうです。
特別な運動をするのでもなく冷水を飲むだけでエネルギーの消費量を増加させられると聞くと、なにかうさんくさく感じないでもありません。しかし、一般にカロリー消費量の増加の主な効果は、交感神経の興奮にもとづくものなのですが、交感神経の興奮を抑制する薬剤を投与するとカロリー消費は抑制されたとあります。科学的に証明されたとの根拠がここにありそうです。体重の減量を希望する肥満者は、真夏でなくても冷水を充分量を摂取するよう心がけましょう。但し、冷え性の人は、冷え過ぎのないように注意する必要があるのかもしれません。