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483. 毒ヘビとラベンダー. 1-4-2008.
キーワード:ラベンダー、オイル、ハーブ、毒ヘビ、毒消し

 北海道の富良野地方では7月中旬頃になると丘陵地をムラサキ色のラベンダーが咲き誇ります。ラベンダーの香りはハーブとして有名ですし、またラベンダーのオイルには多くの効能が発見されています。
 ここではラベンダーが毒ヘビの毒消しの作用について紹介することにします。強い毒をもつヘビとして国内で有名なのは、ハブとマムシでしょう。この毒について簡単に説明します。
 
ハブの毒:
 ハブ毒は多くの酵素・因子を含み、それらが協同的に作用することにより強い毒性を示します。専門的なハブ毒の薬理作用は、筋肉を溶かしてしまう筋融解壊死作用と血液凝固を抑制しての出血作用です。
 ハブ毒のマウスを用いた50%の致死量は、静脈に注射したとき体重1キロあたりに換算すると4mg/kgで、皮下に注射したときの体重1キロあたり27mg/kgとされています。人に対するヘビ毒の影響の度合いは、毒そのものの強さより、毒牙によって注入された毒の量の方が問題になるのだそうです。
 
マムシの毒:
 マムシの毒は、血液に作用する毒が主体で、神経に作用する毒性分はごく僅かです。ヘビ毒は、数十種の異なった蛋白質で構成され、一つ一つの蛋白質が異なった作用を示します。
 マムシ毒の主成分は、出血毒で、ハブ毒よりも強いようです。実験によりマウスを殺す毒の量は、ハブ毒の5分の1程度だとされています。ただ平均に注入量が少ないため致命率は低いようです。
 マウスを用いた50%の致死量は、静脈に注射したとき体重1キロあたりに換算すると1.6mg/kgとされています。マムシ毒の直接作用による筋肉の壊死は、牙痕の周辺の小範囲に止まるのが普通で、重症例では循環血液量減少性ショック、血小板減少、DIC(播種性血管内凝固症候群)を来たし、更に進行すれば横紋筋融解症や急性腎不全を発症することもあります。
 
ラベンダー:
 一般的なラベンダーは、フランスのアルプス地方などの標高500メートル以上の所に生息しています。北海道のラベンダーは、そもそもは輸入されたものに由来すると聞いています。
 ラベンダーという呼び名は、ラテン語のLAVARE「洗う」という意味から由来しているのだそうです。それは、ペルシャ時代やギリシャ・ローマ時代からラベンダーを傷口の消毒に使用していた為なのです。
 ラベンダーのあの香りは皆さんにとり、とても馴染みの深い物でしょう。そしてこれは、昔から薬としてまたは民間治療薬として活用され続けてきているのです。
 初期の段階では、ハーブとして使用されていました。そして、16-17世紀からは蒸留技術の発達と共にエッセンシャルオイルが使用される様になりました。ラベンダーのオイルは、胃弱から虫除けまで多くの効能を発見され発揮し続けています。
 アロマの父と呼ばれているドクター、ジーン・バルネットは、フランスで戦時中の治療や火傷の治療にラベンダーを使用していました。彼の著書の中では、ラベンダーは抗蛇毒作用があると記されているといわれています。
 フランスのアルプス地方の狩人達は、山中で毒ヘビにかまれた時、山に生息しているラベンダーを引き千切り、噛まれた跡に擦り付けて応急処置をしていました。
 
 ラベンダーのあの淡い香の成分に、煮てもにつかぬ毒ヘビの毒作用を消す力があるとは、私は知りませんでした。これからはラベンダーを見たら、色合いや香だけでなく、その作用についても考えを広げてみたいと感じるようになりました。国内で売られているラベンダー・オイルは、輸入品が多くなっているそうです。混ざり物でないことを期待したいものです。


参考HP:ふらのラベンダー情報  

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