484. 緑茶カテキンに抗ガン効果. 1-4-2008.
キーワード:緑茶、カテキン、発ガン、解毒作用
アリゾナ大学のH.Shery Chow準教授らは、緑茶に含まれるカテキンにガンの原因となる発癌物質を非毒化するという新たな研究成果をガン関連の学術雑誌(Cancer Epidemiol. Biomarkers & Prev. 16: 1662 ? 1666, 2007)に発表しました。
緑茶成分が健康人におよぼす効果があるのかないのかを明らかにするため、さまざまなガンに対する臨床試験を行なっているようです。今回の試験には健康な志願者41名に参加してもらい、この試験を開始する4週間前から、あらゆる緑茶関連製品の摂取を試験対象者にはやめてもらった。4週間の期間が終了した時点で採血しGST(解毒酵素:グルタチオンSトランスフェラーゼ)値を確認した。この試験に用いた錠剤は、抗酸化物エピガロカテキン含有のポリフェノールEを主成分とした日本で調整されたものであった。
その結果、カテキン抽出物の摂取により、発ガン物質や毒性物質の力を弱めるGST酵素の生産が80%も増大したという。GST酵素は、「既知の発ガン物質を非毒性化学物質に転換させる」と説明しています。緑茶カテキン(緑茶8〜16杯分)が酵素発現量を増大させることは、酵素の発現量の低い者にとっては有益だと述べています。
H.Shery Chow準教授らは、「これは、緑茶成分中の化学物質によりヒトの解毒酵素が増加するという証拠を示す最初の臨床試験であり、緑茶がガンの発症を抑制する役割を果たす効果があるのかもしれない」と付け加えている。
世界的には「茶」と呼ばれる飲料には、非常に多種多様な種類があり、また茶の製法により「カテキン量」も色々のようです。それにしても緑茶は、健康によい作用を示すことは、かなり昔から言い伝えられていることは明らかです。今回の試験成果は、それなりの量の緑茶を毎日飲み続けると、その成分が発ガン物質に作用して、発ガン物質を解毒してくれそうなことを示していると思われます。今後のより詳細な臨床試験の進展を期待したいものです。
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