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490.牛乳やチーズは血圧を下げる. 3-16-2008.
キーワード:Ca含有食品、副甲状腺ホルモン、血圧低下、体脂肪と体重
 
スイス・ベルン大学のG. Simonetti博士 M. Mohaupt教授は、牛乳やチーズなど、カルシウムを豊富に含む食品は、骨分解を防げるだけでなく、血圧の低下にも効果があると発表しました(Therapeutische Umschau 64:249−252,2007)。
 
カルシウムは、血圧の調節に重要な働きをしていることは周知の事実です。多くのカルシウムが血管平滑筋細胞内に流入すると、筋緊張が高まって(亢進)、末梢血管抵抗と血圧が上昇します。さらに副甲状腺ホルモンの影響下ではカルシウムの細胞内への流入はよりいっそう促進されます。
 
しかし、不思議なことに食品を介して摂取されるカルシウムは、上に述べた効果とは逆の効果を発揮するようです。確かに、細胞内カルシウム量の増加は血圧の上昇につながるのですが、食事によるカルシウムの増加はむしろ血圧の低下につながるというのです。
 
こうした効果は、カルシウムの摂取により副甲状腺ホルモンが抑制される結果、細胞内カルシウム濃度が低下することによるものと考えられています。実際、カルシウムを毎日1,000mg摂取させると、収縮期血圧も拡張期血圧もともに低下するそうです。
 
カルシウムを豊富に含む食事により副甲状腺ホルモンの産生が抑制されると、脂肪細胞にも好影響が及び、脂質合成が抑えられ、体脂肪と体重が有意に減少するとも考えられています。
 
 
興味あることは、本態性高血圧患者では、高血圧発症前の段階から副甲状腺ホルモン値が高いことが知られています。高値の副甲状腺ホルモンは、のちの高血圧発症の予測指標(マーカー)であることが証明されています。したがって、副甲状腺ホルモン、カルシウムと血圧は、相互に密接に関連していることになります。食事として摂取するカルシウムは、上に述べたような良い効果を発揮するようです。しかし、今はやりのサプルメントとしてカルシウムを摂取して、ここに紹介したような好効果が現れるかどうかは別物と思われます。

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