501. 子は親の鏡.8-8-2008.
キーワード:皇太子殿下、ドロシー・ロー・ノルトの詩、家庭教育学者、スエーデンの中学教科書
皇太子殿下のお誕生日の記者会見
少し古い話題になりますが、「心の問題」について紹介したいと思います。それは、平成17(2005)年2月21日に東宮御所でもたれた皇太子のお誕生日の記者会見の様子がテレビで放映され、Dorothy Law Nolteドロシー・ロー・ノルト博士の詩「子ども」を紹介されていました。朗読している皇太子の姿をテレビで見ながらある種の感激を覚えたことを記憶しています。普通の大人の世界で普通に生きていると、「競争や業績」などが前面に出てしまい、大切な「心の問題」をつい忘れがちです。
皇太子殿下は、語られています。
愛子様の教育方針につて述べられ、『つい最近,ある詩に出会いました。それは,ドロシー・ロー・ノルトというアメリカの家庭教育学者の作った「子ども」という詩で,スエーデンの中学校の社会科の教科書に収録されております。
子どもを持ってつくづく感じますが,この詩は,人と人の結び付きの大切さ,人を愛することの大切さ,人への思いやりなど今の社会でともすれば忘れられがちな,しかし,子どもの成長過程でとても大切な要素を見事に表現していると思います。この詩には,私は非常に感銘を受けました。家族というコミュニティーの最小の単位の中にあって,このようなことを自然に学んでいけると良いと思っております。』と。
峰町キリスト教会発行「まな」
峰町キリスト教会<http://www.minemachi.com>(主任牧師安食弘幸先生)から発行されている「知って得する情報誌 まな Vol. 11」にドロシー・ロー・ノルト博士の詩が「子どもは親の鏡」というタイトルで紹介されています。
『子は親の鏡』
子どもは、批判されて育つと
人を責めることを学ぶ。
子どもは、憎しみの中で育つと
人と争うことを学ぶ。
子どもは、恐怖の中で育つと
オドオドした小心者になる。
子どもは、同情されて育つと
自分を可哀相だと思うようになる。
子どもは、馬鹿にされて育つと
自分を表現できなくなる。
子どもは、嫉妬の中で育つと
人をねたむようになる。
子どもは、ひけめを感じながら育つと
罪悪感を持つようになる。
子どもは、辛抱強さを見て育つと
耐えることを学ぶ。
子どもは、正直さと公平とを見て育つと
真実と正義を学ぶ。
子どもは、励まされて育つと
自信を持つようになる。
子どもは、ほめられて育つと
人に感謝するようになる。
子どもは、存在を認められて育つと
人自分が好きになる。
子どもは、努力を認められて育つと
目標を持つようになる。
子どもは、皆で分け合うのを見て育つと
人に分け与えるようになる。
子どもは、静かな落ち着きの中で育つと
平和な心を持つようになる。
子どもは、安心感を与えられて育つと
人を信じるようになる。
子どもは、親しみに満ちた雰囲気の中で育つと
生きることは楽しいことだと知る。
子どもは、まわりから受け入れられて育つと
世界中が愛であふれていることを知る。
ドロシー・ロー・ノルト
理科好き子供の広場の目的
いま子供が親を殺す、親が子供を殺す、なんのかかわりもない者を簡単に殺すなど、人間の心の問題が大きく問われる事件が多発しているように感じます。弱い者をいじめる行為やいじめられた者のとるべき対応、死ぬこと又は殺すことの意味、生きることの素晴らしさなどについて、親子での対話や親や大人が子供に語りかけないなどが問題発生の根底にあるのではと考えています。
「理科好き子供の広場」は、色々な分野の科学者、技術者、教育者、宗教家や芸術家などの協力を得て、「科学」や「生命」に関する色々な話題について子供向けの夢を持ってもらえるような物語を掲載してきました。
「理科好き子供の広場」に今後ともご支援ご協力をお願いします。
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