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512. 今年のインフルエンザ流行. 12-20-2008.
キーワード:インフルエンザ、インフルエンザウイルス、ワクチン、鳥型ウイルス
 
昨シーズンの流行
今年のインフルエンザは、平年よりだいぶ早い時期から流行しだし、学級閉鎖も実施されています。それには厚生労働省も大流行が起こる可能性を早くから心配し、警告をだしているからでしょう。マスコミでも取り上げられています。
 
感染症研究所や厚生労働省が今年のインフルエンザに対しては、早くから大流行が起こらないことを期待しながら警戒していたようです。それには、理由がありまます。
 
昨シーズンは北半球で見られたインフルエンザの流行は、例年に比べ穏やかでした。アジアと北米では11月から始まった流行が12〜1月にピークを迎え、欧州では少し遅れて12月から患者数が増え、1月にピークに達しました。多くの地域でA/H1N1ロシア型が主流で全体の8割を占めた反面、A/H3N2香港型は約1割と小規模で、B型の流行も低いレベルにとどまりました。その結果、例年とはいささか流行の様子が異なっていました。
 
昨シーズンの流行ウイルスは、今年の3月頃からワクチンに使われているウイルスの抗原と変化し、南半球で流行したウイルスの分離率が北半球で上昇し、8割を占めていました。これを受けてWHOは、ワクチンウイルス株を変更しました。厚生労働省も同じようにワクチンウイルスをシフトさせました。
 
今シーズン流行に対応するワクチンウイルス
2008年〜2009年シーズンのインフルエンザワクチンに使用するウイルスは、A/H1N1ロシア型はA/ブリスベン株、A/H3N2香港型はA/ウルグアイ株、B型はB/フロリダ株に変更され、ワクチン用のウイルスに指定されました。
 
インフルエンザが流行り出した途端に首都圏では湿度は極端に低くなっていますが、温かな日々の連続となりました。このお正月の三が日などは、冬とは思えないような陽気でした。
 
そのためかインフルエンザの感染拡大は、抑制されて大流行にはならないのかと思っていました。ところが今になって高熱と咳を特徴する風邪がかなり流行って来ているようです。そこで病院に出かけた人が多いようですが、内科はどこも咳きこんでいる患者であふれている状態のように聞きました。
 
ワクチンを早めに受けていれば、ウイルスの感染を受けてもあまり重症にはならないですむものと推測されます。
 
鳥インフルエンザ対策
WHOの発表によると、世界的な大流行が懸念されるA/H5N1型(高病原性鳥インフルエンザ)の報告数は、累計で確定症例数387例に達し、そのうち245例の死亡(死亡率63.3%)が確認されています。2008年に限って言えば、発生地域、報告件数とも前年をかなり下回り、小康状態にあります。
 
新型ウイルスによる大流行が発生してから、一早く新しいワクチンを接種しても、十分な免疫抗体をつくるためには相応の時間がかかります。これとは別に、いま現在のワクチンを受けていれば、追加の新型ウイルスワクチンの接種により短時間で高い免疫が得られ、新型ウイルスに感染しても重症化や死亡を回避することが可能になると考えられています。
 
少し大げさに表現すると、「現行のワクチンであらかじめ基礎免疫を十分に獲得しておくことが、新型ウイルス大流行時に生死を分けるかもしれない」と云うことです。
 
インフルエンザをはじめウイルスによる病気は、効果的な特効薬がないのですから、予防する以外に手だてがありません。ワクチンを受けてもすぐには免疫抗体がつくられることはありませんので、前もって準備をしておくことが肝心と思われます。

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