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536. シャワーヘッドが細菌の住み家. 10-31-09.
キーワード:シャワーヘッド、バイオエアゾル、非結核性抗酸性菌、公衆衛生
 
コロラド大学のNorman Pace教授らは、シャワーヘッドの内部は微生物の増殖に最適で、ヒトに有害な微生物をシャワーと一緒に噴霧する可能性があると発表しました(Opportunistic pathogens enriched in showerhead biofilms. PNAS 106: 16393-16399, 2009)。
 
これまでの研究では、シャワーヘッドに由来する日和見感染菌を培養して調査した成績は報告されていたが、シャワーの使用中に出会う微生物の頻度と微生物の構成相の詳細が示されていなかった。
 
そこでPace教授らは、米国9都市から集めた45個のシャワーヘッド内に形成されている生物膜(バイオヒィルム)の微生物を培養するのではなく、リポソームRNA配列を解析することにより、微生物の構成相を分析した。
 
Pace教授らは、シャワーヘッドを通過する前の水も測定し、微生物の量を比較したところ、シャワーヘッドには日和見感染菌が含まれており、シャワーヘッド通過前の水と比較して100倍を超える量の非結核性抗酸菌(NTM)が認められたと報告している。
 
ここに報告されている研究調査で得られた知見では、シャワーヘッドが感染性微生物の住み家になっているだけでなく、増殖を促進する可能性も示しており、先進国ではNTMの感染率が上昇しているのはシャワーの使用が増加したこととも関係していると述べている。
 
 
シャワーヘッドの内部は、湿っていて暖かいために微生物の増殖には適しており、シャワーを使用するときにヒトが肺に吸引するエアロゾルとして潜在的な有害微生物を噴霧する可能性があることを示している結果であると思う。シャワーヘッドの取りはずしは、必ずしも容易でないようだ。とするとシャワーヘッドの内部を清掃または消毒することは出来やすくはない。シャワーヘッドを製造する企業がこのへんの事情を理解して取りはずしの容易な構造を検討してくれることを期待したい。

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