◆プラスミド [Plasmid(s)]

 細菌の細胞質内に存在して、細胞の染色体とは別に自律的に自己複製を行う染色体外の遺伝子をいう。通状は細菌自体の生育にとっては必須の遺伝子ではないが、染色体に組み込まれる場合がほとんどである。小さい環状のDNAで、性決定因子(F因子)、薬剤耐性因子(R因子)、病原性決定プラスミド、抗生物質合成プラスミド、バクテリオシン産生プラスミドのほかに、代謝系に関係するプラスミドなどがある。最近は遺伝子の組替え実験で、他の細胞から取りだしたDNAをプラスミドDNAへ組み込ませて、その自律増殖性を利用して、ベクター(異種のDNAを宿主へ運こぶDNA)としてよく用いられている。

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