◆肺炎クラミジア [Chlamydia pneumoniae]

 比較的最近明らかになった病原体である。肺炎クラミジアは、ヒトが自然宿主で、感染はヒトからヒトへ咳などを介して飛沫感染し、主にクラミジア肺炎などの軽症の呼吸器感染症を起こす。 インフルエンザウイルスほど感染力は強くなく、感染から発症までの潜伏期間は3〜4週間と言われている。抗体の検査によると、健康な成人の半数以上が抗体陽性で、5歳未満での抗体保有率が低い事から、幼稚園や小中学校での流行により、多くの人は不顕性感染しているものと考えられている。最近肺炎クラミジアの感染が冠動脈疾患や動脈硬化症の発症に関与している可能性が示唆されている。
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