科学の発展は、計り知れない恩恵を我々人類に与えてきた。しかし、科学は両刃の剣で、使い方によっては、難しい問題を派生する。石油は燃料としてのみならず、化学物質としても現代社会に必要不可欠な物質群であるが、地上・海上を問わず重油の流出事故が起こると、短期間の問題のみならず極めて長期におよぶ環境の汚染や破壊を生みます。 有用物質、例えば、ＰＣＢ、トリクロルエチレンなどは優れた絶縁油であり溶剤であるが、微生物により分解されない。いったん事故が起こると、土壌、地下水、海洋、魚介類に蓄積し、その結果、環境並びに生態系の汚染が深刻となる。そこで、微生物の力を積極的に利用し地球の環境を修復する技術の導入が、世界的に急速に高まってきた。この微生物による修復技術をバイオレメディエーションと呼ぶ。