◆ビルナウイルス [Birnavirus(es),Birnaviridae]

 とくに魚類のウイルスとして重要である。中でもサケ科魚類の伝染性膵臓壊死(えし)症ウイルスとブリの膵肝壊死症ウイルスは従来、レオウイルス科とされていたが、多数の分節(セグメント)から成る2本鎖のRNAをもつ動物ウイルスであることから、1976年にビルナウイルス(Bisegmented dsRNA animal virus group: Birnavirus)とすることが提案され、それが採用(1986)されて、新しいビルナウイルス科に分類されている。ウイルス粒子は正二十面体で、エンベロープをもたない約60nmの大きさのRNAウイルスである。なお、2本鎖RNAウイルスにはほかに動植物ウイルスであるレオウイルス科が知られている。

関連 サケ科魚類の伝染性膵臓壊死(えし)症ウイルス
関連 ブリの膵肝壊死症ウイルス
関連 レオウイルス