◆魚類の胃鼓脹症菌 [Candida sake]

 胃鼓脹症はサケ科魚類にしばしばみられる真菌病(かび病)であるが、真菌症としてはまれな酵母のカンジダが原因する病気である。サケ科魚類であれば広くかかり病状は慢性的である。病魚は餌がとれなくなって衰弱死する。外観的には腹部が異常に脹れるので、正常な泳ぎ方ができずにゆっくり泳ぐ。腹の膨張は胃が著しく脹らみ、その内部には灰褐色の液体が充満して大量のガス泡が生じる。
原因真菌である酵母のカンジダは不完全菌類の不完全糸状菌目、モニリアキン科の真菌で菌糸や厚膜胞子をつくる。しかし、この真菌症の人為的な感染には成功していないので不明な点が多い。

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