◆ストレプトマイシン [Streptomycin]

 放線菌Streptomyces griseusなどが産生するアミノ配糖体抗生物質である。1944年、S.A.ワクスマン(アメリカ)らによって発見され、それを契機に多くの抗生物質が放線菌から単離されるようになった。結核菌、グラム陽性菌、グラム陰性菌の発育を阻止する。作用メカニズムは細菌のDNAから転写されたメッセンジャーRNAの遺伝情報を誤読させて、タンパク質の生合成を阻害する。近年、ストレプトマイシン耐性菌が出現し、この耐性菌はストレプトマイシンの構造の一部を変換させる酵素をもっていることが明らかにされた。また、副作用として難聴や腎臓への毒性がある。

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