はじめに
第1章 北里闌(たけし)の誕生
北里家系譜
北里闌博士の略歴
01.謎の人物「北里闌」
-わすれられていた北里闌博士
02.小国町の神童
03.同志社と國學院に学ぶ
04. 海外留学生第一号となる
第2章 大学時代からドイツ留学
05. 森鴎外の奨めでミュンヘン大学へ
06. ドイツ文劇詩『南無阿弥陀仏』出版
07. 日本古代文字の研究を発表
08. 生涯の研究目標
09. グーテンベルグ生誕五百年記念出版
10. 軍艦「三笠」で帰国
第3章 日本語源の探索
11.ドイツ公使ヴァライ男爵の来訪
12.運命を変えた父の破産
13.大阪府立高等医学校に赴任
14.言語の不可思議
15.仮名統計表の作成
16.「究学津梁」千巻を閲覧
17.初の在阪「院友会」開催
18.経済界の不況で約束は反古に
19.審査されなかった論文
20.大震災で出版原稿を焼失
21.蝋管に録音されていたもの
第4章 後世への遺物
22.北里闌録音の蝋管資料
23.録音蝋管再生研究をめぐって
24.北里蝋管のリスト
25.蝋管始末記
26.在野の言語学者の録音・北里蘭
27.蘇る蝋管レコードの音声
おわりに

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第1章 北里闌(たけし)の誕生

北里家系譜
系譜
昭和58年4月16日
作成者 北里 廉一
監 脩 北里 篤

 【註】本系譜は、北里柴三郎と北里闌の関係系譜を明らかにする為にこれを作成したるものである。(省略部分多) 『著者追記』北里闌(長男)の妹(二女)カズは、北里家12代北里伝兵衛惟賀の養女となり、北里家13代北里伝の妻となる。4男と3女を儲ける。その3男が北里廉一氏で、4男が北里篤氏である。

北里闌(たけし)と柴三郎との関係(1)
 北里柴三郎が北里闌の季父であるとか従兄であるとかの記載があるが、どのような関係になるのであろうか。下に抜粋した北里家の家系譜から、北里柴三郎は、清和天皇から数えて三十八代目となる。しかし、北里闌は、清和天皇から数えて何代目となるのかよく分からない。北里闌は、北里柴三郎より17歳若いが、少なくても北里柴三郎と北里闌は従兄弟の関係にはなく、また北里柴三郎が北里闌の季父でもなさそうだ。お互いは小国町の生まれでもあるので知っていたようであるが、従兄弟よりはもう少し遠い関係であるように思える。
【註】季父(きーふ)とは、父母の末の弟。いちばん若い叔父(大辞泉)。

北里柴三郎と北里闌の関係(2)
 初代清和天皇→5代綿貫信義(氏を綿貫と改め小国に住む)→17代北里妙儀(氏を北里と改む)→29代北里惟宣→35代北里惟寿→36代北里惟保(「10代北里伝兵衛一義の弟惟保、35代北里惟寿の養子となる」。10代北里伝兵衛一義の長女哲、北里闌の父義正に嫁ぐ。北里義正の二女(闌の妹)カズ、12代伝兵衛惟賀の養女となり、13代北里伝の妻。伝兵衛一義の三女恵知11代伝兵衛惟宗に嫁ぐ。)→37代北里惟信→38代北里柴三郎→北里俊太郎・北里善次郎