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221. 学級崩壊と国会崩壊の違い.11-20-2000.

1.幼稚園での学級崩壊.

幼稚園から高等学校・大学までの教育現場は、内容の質は違っても大変に荒れているようです。大学や短期大学での問題は、内容と質が高等学校以下の教育機関と多少違うでしょうからここでは触れないことにします。

幼稚園や小学校では、子供達が机の上を歩き回ったり、授業の途中で廊下に出たりまた教室に入ったり、後ろを向いて話をしたり、突然として奇声や大声をあげたり、その他で大変なようです。私達の古い時代では、父兄参観の日だけは特別に静かにしていたものでした。ところが、近頃は、父母参観の特別な日でも子供達は親がみていることを少しも意識せず、普段と変らない騒ぎようだそうです。自分の子供が隣の子をタタイたり、または机の上を歩き回っていても、それを見ている親または親達はなにも言わないそうです。担任の先生が子供達を静かにさせようと試みても騒ぎは収まらないのだそうです。そのような授業が正常に出来ないとの現状が新聞やテレビなどでもよくとりあげられています。どうして学級崩壊などが起こってしまったのでしょうか。如何しようもないのでしょうか。その子達の先行きを考えると寂しく暗くなります。

2.国会での質疑をみた印象.

森首相に対する不信任案を国会で審議している状況がテレビで中継されていました。最初のうちは期待して成り行きを見ていたのですが、余りの驚きを感じ諦めて途中で私は寝てしまいました。

あのテレビ中継の場面を思い起こしてみて下さい。私達の選んだ国会議員の活動状況が映し出されていました。些かの隠しだても誰かの意図も操作も存在しない国会議員の生の姿(これが重要と思います)を見せてもらえました。幼稚園の子供達も国会議員を真似しているのでしょうか。

ある議員は夜戦に備えているのか居眠りをしている、多くの議員が後ろや脇を向いて話をしている、ある議員は議長のところに行ってなにやら話をしている、別な議員は議長の後ろの方にある出入り口から出たり入ったりを繰り返している、答弁すべき首相等は答えを他人から聞いているのか横の人と話をしている、会場全体が大声のヤジに包まれていた等が、ある議員が準備した文を読み上げている時の国会という静寂で真摯に討議すべき場の姿でした。

この状況を見て、幼稚園で言う学級崩壊と国会の審議会場とが全く同じパタ゜ーンであることに気がつきました。「ヤジ」の凄さに耐え切れなくなった議員がとうとうコップの水をかけてしまうオマケまで教育現場の混乱と同じでありました。本来はある意味で優秀な議員諸侯なのでしょうが、国会中継を見る限り、「恥ずかしさも良識も正義感・責任感もなくしてしまった国会崩壊の姿」をこれでもかこれでもかと見せつけられているように思えました。

いまの議員による国会は、既に崩壊していると感じました。これは幼稚園の学級崩壊とまさに同じ国会崩壊です。これを「国会崩壊」と呼ばずになんと表現が出来ましょうか。そこで、学級崩壊と国会崩壊の違いを独断と偏見で纏めて見ましょう。下に記した項目から判断すると、程度の差はあっても似ている○が14個、程度の差を勘案しても違う×は11個、計25項目のうち14個が非常に似ていることになりそうです。大人と子供の違いがあるのに驚きです。しかし、似ていない異なる点+11個の内容も意味がありそうに感じます。

表 幼稚園と国会の比較.(順不同)

類似点

幼稚園 国会

 ○室内の静寂さ 	ナシ		ナシ
 ○当事者の恥じらい	見られない	感じられない
  ○仲間同士の私語	多い		多い
  ○驚かす奇声		時に発する	常に誰かが発する
  ○席を立つ		多い		多い
  ○室内を動き回る	多い		多い
  ○話を聞く		聞く子もいる	ほとんどが聴かない
  ○力の強いボスの存在	いる		怖いボスがいる
  ○ボスの指示		怖いから従う	欲得で従う
  ○暴力*		小さなコブシ	政治生命まで奪う
  ○手を上げると 	解雇		活動停止
  ○徒党をくむ		多少その傾向	数を誇り勢力を拡大
  ○ボスの真似をする	無意識にマネル	意識してマネル
  ○庇護者を意識する	意識しない	選挙民でなく票を意識

        

*:教師が手を上げると体罰と言い、議員が水をかけると査問委員会と言う。手を上げ水をかけた理由は問わない。問答無用の精神発揚。

 

異なる点

幼稚園 国会

 ×名誉ある撤退 	存在しない	誇りにする
  ×手柄をたてると	無報酬		バーター取引
  ×自分の欲得を基準	シナイ		欲得中心の志向
  ×話合えば改善できる	期待できる	難しい
  ×邪魔するヤジ 	ナシ		大声でガンバル
  ×居眠り		いない		多い
  ×水かけ	    ナシ		時にあり
  ×勝ち誇り		ナシ		万歳し大声を上げる
  ×時間が経過すると	オトナシクなる	ボスの座を窺う
  ×本音と建前		ナシ		区別する
  ×サワグ目的		不満の解消	権力の誇示

無党派と一括してある人達を表現していますが、解釈の仕様によっては「無党派の人々を認識や意識が低い能力不足のバカ者」と決めているようにも思えます。バカな輩を議員は食わしているとでも思っているのでしょうかね。「不毛な10年」どころの騒ぎではないのと違いましょうか。まだ遅すぎないと思います、「国の将来と国政を任せられる人」を真剣に選び出そうではありませんか。「国会崩壊を放任」すると、取り返しのつかない状態にまで落ち込みそうです。

私は、自分のHPでは「宗教とイデオロギー」については絶対に触れないようにしたいと考えでいました。ここ一週間ほど内閣不信任案の審議とその結果について国会議員はいろいろと論議していますが、彼らの論議に「日本という国家および日本人という国民が存在しない」のに悲しみを覚えました。彼らはなにを目的に論議しているのでしょうか、解りにくいですね。

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