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466. 飲酒・喫煙と大腸ガン. 3-25-2007.
キーワード:飲酒 喫煙 大腸癌
 
大腸のガンを早期に見つける手段として大腸鏡を使った検査が威力を発揮します。「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、直接見て確認することは説得力もあります。
 
米国ノースウエスタン大学(シカゴ)のAnna L. Zisman博士らは、米国のガン登録データから12万1,172例の大腸癌患者(結腸癌や直腸癌)を選択し、飲酒や喫煙などの要因との関係を検討しました。その結果を、国際的な内科雑誌(Archives of Internal Medicine 166:629 - 634, 2006)に発表しました。
 
詳細な調査研究の結果、次のようなことが判りました。
@ 飲酒・喫煙の習慣のある人は、飲酒歴も喫煙歴もない人と比べて、7.8年も早く大腸癌を発症していました。
A 喫煙習慣のみ、または飲酒の習慣のみの人は、いずれの習慣もない人と比べ、5.2年早く発癌していました。
B 全体として、飲酒と喫煙の習慣のない大腸癌の患者の大腸癌との診断がなされた平均年齢は71.3才で、飲酒と喫煙の習慣のある大腸癌患者の平均診断年齢は62.6才でありました。
 
喫煙は大腸癌の発癌率を2倍に上昇させる因子で、大腸癌で全死亡者の12%に影響している。飲酒にも同じようなリスクが考えられる。ポリープから大腸癌への進展には約10〜20年かかることから、40〜50才で無症状の人でも大腸鏡で大腸癌の発見されるリスクは低くないと述べています。
 
 
喫煙習慣と飲酒習慣のある男性には、大腸癌になる可能性がどうも高いようです。タバコの煙は、ノドから肺に入ります。お酒の類は、口から胃・腸にいくことでしょう。喫煙や飲酒が大腸癌と関係があるのであれば、口腔癌、咽頭癌、肺癌や膀胱癌なとどとも関係があるかもしれません。喫煙と飲酒の習慣がない人の平均癌年齢は71.3才で、それが喫煙と飲酒によって62.6才に短縮するというのです。怖い話ですね。

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