◆白血球 [Leucocyte(s)(米),Leukocyte(s)(英)]
脊椎動物の血液中に存在する遊離細胞の一つ。哺乳類の血球は赤血球、白血球、血小板の3種類があり、白血球は赤血球と違って、核と細胞質がある真の細胞である。また、白血球はその形や染色性から好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球および単球の5種に分けられている。これらの中で好中球が55-60%、リンパ球が25-33%を占め、単球は3-7%、好酸球は1-3%、好塩基球はわずか0-0.7%である。好中球は球状(10-12μm)で、ミエロペルオキシダーゼを含む顆粒とファゴシチンを含む顆粒があり、貪食殺菌活性がある。リンパ球は偽足をだすアメーバ状である。リンパ球はその機能からT細胞とB細胞があり、単球は単核のほとんどが円形で組織中ではマクロファージになり、両者とも細胞性免疫に重要な役割をもっている。好酸球も球状(9-12μm)で、ペルオキシダーゼを含むがファゴイチンはない。寄生虫やアレルギーなどで増加し、副腎皮質ホルモンで減少する。好塩基球も球状(10μm)で、ヘパリンやヒスタミンを含む顆粒をもっている。これらの白血球は白血球溶解毒素ロイコシジンによってその細胞膜が破壊される。
赤血球
マクロファージ
白血球溶解毒素ロイコシジン
T細胞
B細胞-リンパ球