◆魚類の病原細菌 [Fish pathogenic bacteria]

 魚類に感染して発病させる細菌で魚病細菌ともいう。また、それらによる病気を細菌性魚病または魚類の細菌感染症という。世界で最も古くから知られている魚類の病原細菌はサケ科魚類のせっそう病菌と、魚類一般の病原細菌の一つであるビブリオ病菌である。その後、多くの魚類病原菌が研究された。現在、淡水性、汽水性、海水性の魚類のおもな病原細菌は約40種が知られ、そのほかにまれな魚病細菌として約30菌種、合計で約70菌種が報告されている。この中にはわが国には存在しないレッドマウス病菌などもある。また、マイコバクテリウム症菌のように人魚共通病原菌もある。また、ヒトの食中毒細菌でもある鰭(ひれ)赤病菌や日和見感染菌とされているパラコロ病菌などもあるが、多くの細菌は魚類特有の病原菌である。
わが国の水産増養殖にとって重要な魚病細菌はせっそう病菌、ビブリオ病菌、鰭(ひれ)赤病菌、パラコロ病菌、類結節症菌、細菌性鰓(えら)病菌、カラムナリス病菌、低水温性滑走細菌症菌・冷水病菌、海水魚滑走細菌症菌、赤点病菌、シュードモナス病菌、連鎖球菌症菌、ブドウ球菌症菌、細菌性腎臓病菌などがあり、そのほかに、まれではあるが魚類病原菌としてアクロモバクター症菌、マイコバクテリウム症菌、ノカルジア症菌、エピテリオシスチス病原体などが知られている。

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関連 魚類のカラムナリス病菌
関連 魚類の低水温性滑走細菌症菌・冷水病菌
関連 海水魚滑走細菌症菌
関連 魚類の赤点病菌
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関連 魚類のブドウ球菌症菌
関連 魚類の細菌性腎臓病菌
関連 魚類のアクロモバクタ
関連 症菌
関連 魚類のマイコバクテリウム症菌
関連 魚類のノカルジア症菌
関連 類のエピテリオシスチス病原体