◆マクロライド抗生物質 [Macrolide antibiotics]

 放線菌が産生する抗生物質の内で、大きなラクトン環(12,14,16員環)にアミノ糖と中性糖が結合した弱塩基性の抗生物質の1群をいう。エリスロマイシン、オレアンドマイシン、ロイコマイシン(キタサマイシン)、スピラマイシンなど多種類の抗生物質があり、いずれもグラム陽性菌、グラム陰性菌、マイコプラズマなどに広い抗菌性があり、臨床的に広く使用されている。エバーメクチンは線虫などに有効なマクロライド系の抗寄生虫性抗生物質である。なお、このほかに4-7個の二重結合をもつポリエン・マクロライド抗生物質もある。マクロライド抗生物質は細菌のリボゾームに結合してタンパク質の生合成を阻害する。また、これらの抗生物質の耐性菌も出現している。

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