◆免疫 [Immune]

 ハシカになった人は二度とハシカに罹らない。この現象を最初に科学的に証明したのは、日本の生んだ世界的な細菌学者北里柴三郎博士である。ハシカは、ハシカウイルスの感染による。ハシカウイルスは、空気と共に鼻から体内に侵入し、血液と共に全身を駆け巡る。からだ中のリンパ細胞にハシカウイルスが体内に侵入した事を記憶させる。ハシカウイルスが再度入ってくると、ハシカウイルスの記憶を持つリンパ細胞が直ちに抗体という生体を守る物質を血液の中に作りハシカウイルスを増殖させなくする。生体を守る防御システムを免疫という。