◆ラフィド藻類 [Chloromonads,Raphidophyceae]
緑色鞭毛藻類ともいい、有色藻門の中のラフィド藻綱を構成している単細胞性藻類の1群で、細胞の頂部から伸びる長さの異なる2本の鞭毛で遊泳する。細胞は細胞壁や鎧板などで被われず非常にもろく弱い。通常は複相の遊走細胞の無性的二分裂で増殖するが、条件によって遊走細胞が減数分裂して、単相のシストを形成する。シストからでた単相の遊走細胞は接合などを行うことなく染色体が倍加し、複相の遊走細胞にもどる。光合成色素をもち独立栄養を営むものと、色素体がなく従属栄養を営むものとがある。淡水、汽水、海水中に生息し、海産のラフィド藻のほとんどは増殖能力が高く、赤潮の原因生物(とくにシャトネラ属)として魚介類に被害をもたらす。
単細胞藻類
細胞壁
光合成色素
独立栄養
従属栄養
シスト
赤潮