◆ラブドウイルス [Rhabdovirus(es),Rhabdoviridae]
脊椎動物、無脊椎動物、植物から分離された多数のウイルスが知られている。ラブドウイルスの粒子の多くは一端が丸く他端が平らな砲弾型であるが、植物のラブドウイルスは両端が丸い棒状のものが多い。大きさは60-80×160-380nmで、中心(コア)核酸は1本鎖のRNAで、タンパク質から成るヌクレオキャプシド、エンベロープおよび表面突起(スパイク)をもっている。宿主の細胞質内で増殖し、膜からの出芽で成熟したウイルス粒子ができる。この成熟粒子はRNAをDNAへ写し換える逆転写酵素をもっている。狂犬病ウイルスや水庖性口内炎ウイルスなどヒトや哺乳類のウイルスのほかに、サケ科魚類の伝染性造血器壊死症ウイルスと出血性敗血症ウイルス、ヒラメのラブドウイルス、コイの春ウイルス血症ウイルスなどがラブドウイルス科に属している。
タンパク質
ヌクレオキャプシド
エンベロープ
狂犬病ウイルス
水庖性口内炎ウイルス
サケ科魚類
サケ科魚類の伝染性造血器壊死症ウイルス
出血性敗血症ウイルス
ヒラメのラブドウイルス
コイの春ウイルス血症ウイルス