◆ジフテリア菌[Corynebacterium diphtheriae]
ジフテリアの病原体である。1884年にレフレルが分離に成功した。ジフテリア菌は、グラム陽性の好気性桿菌で、荒川培地やレフレル培地などに培養すると松葉状、竹節状、Y字状、X字状などの多彩な形態を示す。菌体の一部にビーズ状に良く染まる小体があり、異染小体と呼ばれる。
ジフテリア毒素は、細菌に感染するウイルスであるバクテリオファージがジフテリア毒素産生遺伝子を持ち、ジフテリア菌の中で溶原化し、遺伝子が発現されて後に産生される外毒素で、バクテリオファージが何らかの機序でジフテリア菌から放出されると、毒素産生性はなくなる。