◆多糖分解酵素 [Glycolytic enzyme(s)]

 種々の多糖のグルコシド結合を加水分解によって切断して、構成している単糖またはオリゴ糖(単糖が数個結合した糖)あるいはそれらの誘導体を生成する酵素。多くの動植物や微生物に分布し、その生育にとって重要な役割をもっている。単純多糖であるデンプンを分解する唾液アミラーゼ(ジアスターゼ)、セルロースを分解するセルラーゼなどのグルコシダーゼのほかに複合多糖を分解する酵素も多い。複合ムコ多糖であるヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼは細菌(ウェルシュ菌、連鎖球菌、ブドウ球菌)の毒素、ヘビ毒あるいは精液中に存在する。細菌細胞壁のペプチドグリカンを分解するリゾチームはニワトリ卵白、涙、唾液、尿などに存在する多糖分解酵素である。

関連 多糖
関連 ウェルシュ菌
関連 連鎖球菌
関連 ブドウ球菌
関連 細菌細胞壁