◆ウニの斑点症菌 [Flexibacter sp.]

 北海道の石狩湾沿岸にある水産種苗センターで飼育されていたエゾバフンウニの種苗に斑点が現れる病気が発生し、その原因が検討されたところ、20℃を超える8月中旬頃にウニと海水から細長い細菌が検出され、斑点症の原因菌と考えられた。
ウニ斑点症菌はグラム陰性、好気性、黄色色素をもつ長桿菌で、鞭毛がなく屈曲運動をする。その他の性質からフレキシバクター属の細菌とされているが菌種は未定である。この細菌は本来、海洋に常在しているが、ウニ飼育用海水から感染すると考えられる。なお、この病気の防除法として、過酸化水素、紫外線、オゾンなどの処理が有効である。

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