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495. マリファナが肺ガンの危険因子.5-10-2008.
キーワード:大麻、マリファナ、タバコ、肺ガン、発癌率
 
ニュージーランドのウエリントンにある医学研究所のRichard Beasley博士らは、長期間のマリファナの使用(吸引)は、肺ガンの危険因子であると発表しました。今回の研究では、マリファナにタバコと同等の有害性があるだけでなく、発ガンのリスクはその強度と使用期間に相関することが確認されたことが明らかにされました。(Eur. Respiratory J. 31:280−286,2008)。
 
発ガン物質の濃度は2倍
肺ガンは、世界的に悪性腫瘍による死亡の第1位を占めており、年間に100万人以上が死亡しています。しかし、イギリスなど禁煙運動を先導している国々では、肺ガンの発症率と死亡率は年々減少し始めていますが、今回の研究結果は、新たな懸念事項を示すことになりました。
 
多くの国々でマリファナの使用者が増えており、大量な使用も見られることから、今回の知見は発ガン物質としてのマリファナの影響を明白に指摘するものとなった。
 
マリファナの煙には、発ガン物質である多環芳香族炭化水素が普通のタバコの2倍も含まれている。またマリファナは、通常適切なフィルターを使用しないで先端まで吸い切ることが多いために、煙の吸入量が必然的に多くなる。さらに、マリファナ使用者は、深く長く煙を吸入する傾向があり、気道への発ガン物質の沈着が促進される。紙巻きタバコと比べたマリファナ使用後の血中の一酸化炭素の濃度は、煙の吸入量がたとえ同じでも、5倍であることも判った。
 
発ガンのリスクは6倍
今回の研究では、ニュージーランドの8つの行政区(総人口180万人)において、55才未満で肺ガンに罹り、公的機関に登録されている患者の4年分のデータを使用した。
 
肺ガン患者102例と非患者493例を無作為に抽出して連絡を取り、試験参加の同意が得られた患者群79例と対照群324例を比較した。全例について質問票に従って面接を行った。質問には、肺ガンの主因(喫煙、家族歴、職業因子)を同定する項目とアルコールとマリファナの消費を聞く項目が含まれていた。これまでにマリファナを20本以上吸った経験がある者にはマリファナの開始年齢、頻度、吸い方に関する回答も求めた。
 
その結果、発ガン物質として肺に影響が最も大きかったのは、タバコであったが、一方でマリファナの有害性は、一定の消費量を超えた途端に顕著となった。
 
吸う量が10年本(1日に1本を10年間、または1日に2本を5年間吸うのに相当)超と最も多かった群では、肺ガンのリスクが5.7倍となった。また試用期期間が長い場合、1本年増加するごとにリスクは8%も増加した。
 
今回の解析では、肺ガンのリスクに関してマリファナ1本がタバコ20本に相当することが示唆されました。Beasley博士は、今回の知見にもとづき、ニュージーランドの肺ガン患者20例中1例(5%)はマリファナが原因であると推定している。
 
マリファナの発ガン性は、動物を用いた研究ですでに明らかにされてきている。しかし、ヒトを対象とした研究では強力な因果関係が証明されておらず、研究結果も一貫していなかった。しかし、今回の研究結果から、マリファナが通常のタバコよりも気道に有害な影響をもたらすことが示唆されました。
Beasley博士は、ニュージーランドはマリファナと肺ガンとの関係を検討するのに理想的な場所である。なぜならニュージーランドのマリファナの消費量は多く、マリファナと通常のタバコとを混合して使用する者も少なくないからだと説明しています。一部の国を除いて、マリファナを有害物と認定していない国が意外とあり、このように規制のゆるやかな国では、今後マリファナによる肺ガンの患者が増えることが危惧されています。
国内のインターネットを駆使して「マリファナ」を検索すると、おびただしい数のサイトが見つかります。その中にはかなりいかがわしい情報も多々あるようです。その一つは、マリファナの有害性を無視するか軽視する内容で、無知な若者を扇動していると思われるものです。

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