パート−１．高等学校のパソコン．

　小学生から「タマゴを食べて起きる食中毒が世界中でふえているそうですが、くわしく教えてください」との質問を貰いました。色々な人々から質問を貰い喜んでいますが、特に中学生を含む若い人達から素朴な質問を貰うと大変にうれしく思っています。これからの日本を背負ってたつ金の卵には、これからもできるだけ応えていく積もりでいます。

　先日北里大学医療衛生学部でも入学試験が行われました。私は試験監督をつとめました。マークシート方式で解答を求める試験科目がありました。試験の問題用紙と解答用紙（マークシート）の受験生への配布が、予定時間よりも短時間で終わってしまいました。時間がありましたので、受験生とニラメッコをしていてもお互いつらいと思いましたので、試験と関係ないのでがとお断わりをして、受験生に質問をしてみました。

　「自分の高等学校にパソコンがない人がいましたら手を挙げて下さい？」、誰一人手を上げた受験生はいませんでした。「高等学校のパソコンを生徒が自由に使えますか？」、一人の女子生徒が手を上げました。「学校でパソコンの使い方を授業で教えて貰いましたか？」、また同じ一人の生徒が手を上げました。

　全国かどうかははっきり知りませんが、都立高校には少なくても５０台のパソコンが設置されています。その上、パソコンを使った授業を実施することに新しいカリキュラムでは決まっているのです。しかし、少なくともかなり広い地域から集まった１クラスだけですが８０名の受験生に聞いた限りでは、「どうすればパソコンを使わせて貰えるのか、誰が教えてくれるのかも知らない」というのです。

　結局パソコンの使い方を教える教師が少なく、パソコンを教える時間も受験勉強に使ってしまい、電話料金の予算も余り無いので、５０台のバソコンはホコリをかぶっているようです。モッタイナイと思われませんか。

　いままでに中学生からは質問を何回か貰いました。今回は小学生からの質問ですが、高校生からは１回も質問を貰った事が有りません。上に記しましたように、高等学校ではパソコンを教えていないことと、高校生は受験勉強に忙しすぎるのでしょう。小・中学生からの質問には特に注意して答えを必ず書き送るように努めますので、今後も質問を送って下さい。

　 パートー２．小学生の質問．

　「タマゴを食べて起きる食中毒が世界中でふえているそうですが、くわしく教えてください」との質問をくれた小学生には、概略下に記すような内容の答えを贈りました（プレゼントしました）。

　普通家庭で食べるタマゴは、ニワトリのタマゴが多いでしょうが、ウズラのタマゴもあります。語源は知りませんがウズラのことを英語ではヂャパニーズ・クエイルと呼びます。もしかするとウズラは、日本古来のトリなのかも知れません。

　私達が現在食べているニワトリのタマゴは、アメリカで品種改良されたニワトリを輸入して国内で飼育しているニワトリがが産んだものが多く、サルモネラと呼ばれる細菌による食中毒が最近起こるようです。日本原産で昔から飼われているナゴヤコーチンやその他の地鶏のタマゴでは、食中毒が起こることはないようです。飼育数が少ないだけの問題かも知れませんが。

　タマゴはかたいカラにくるまれているので、カラの外から細菌が入りこむことは普通はないと考えてもよいでしよう。からだのなかでタマゴが作られる場所とエサが消化吸収される場所はちがうのですが、ニワトリのお腹には、たくさんの細菌が住んでいます。タマゴとウンコとは同じ口を通って外に出てきます、産まれるのです。

　どうしてかはまだ充分には分かっていませんが、お腹の細菌がタマゴの黄身にはいりこみ、かたいカラにくるまれてタマゴとして産まれてきます。新鮮な時は細菌の数はあまり多くないのでタマゴを生で食べてもお腹が痛くなることはありません。しかし、１週間以上古くなったり、あついところに放置したタマゴでは、黄身のなかで細菌がふえて多くなっているようです。そのようなタマゴを生で食べるとお腹がイタクなりゲリなどをおこすことがあります。産みたてでないタマゴは、生では食べないで、焼いたり煮たりして食べましょう。古いタマゴを食べて食中毒にならないようにお母さんにもつたえてください。

　小学生がタマゴで食中毒が起こることをどうして知り得たのか不思議ですが、大人でもこのような事柄を知っているとは限りません。オフクロの味と良く言いますが、オフクロが嫌いな料理はオフクロさんはあまり作らないのですが、ふつうでしょう。これと同じく、オフクロさんに衛生的な概念が足りないと、そのオフクロさんに養われている家族は不幸なことに巻き込まれる可能性があります。

　オフクロさんに先ず商品選びの智恵を体得して貰い、衛生的な常識を養って貰い、もっと賢くなって貰う必要がありそうです。質問を送ってくれた子供のオフクロさんは、「そんなこと知らないよ、誰かに聞いて頂戴」と答えたかも知れません。その時「お母さんも知らないから、一緒に調べて見よう」となっていれば更にうれしいのですが。