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157.羽毛ふとんもアレルギーの原因に?.8-29-99.

 鳥類を多数飼育したり繁殖させたりする職業に永年携わっていると、鳥類のいろいろな物質で生体が感作され特殊な過敏状態になるらしい。その過敏状態を表現する専門語が英語ではあり、それを「Bird breeders lung(鳥飼育者肺と仮に和訳します)」と呼ぶようです。

 トリを飼うのをめて久しいのに、アレルギー性肺胞炎がどうしても治らないケースでは、暖かい羽毛の掛けふとんや枕がアレルギーの原因であることが考えられると、ドイツ呼吸器学会(40th)で発表されました。鳥飼育者肺を対象にハト、セキセイインコ、ニワトリをはじめ多くの鳥類の羽毛に対する免疫抗体を調べてみた。その結果、大半の症例が1−2種類だけでなく、検査した種類の鳥類すべてにに反応し、アヒルやガチョウの羽毛に対する抗体が有意に上昇していた。また病状が安定している症例と比較して、慢性的に進行している症例では、羽毛ふとんの羽毛に対する免疫抗体が明らかに高かったそうである。

 鳥飼育者肺の患者には、まず羽毛ふとんを使用してもらう、アヒルやガチョウの羽毛に感作されたことが明らかになったケースでは、羽毛ふとんの使用を絶対的使用禁止とし、古い寝具をすべて処分させ、住居を徹底的に清潔にするよう指導する。しかし、羽毛ふとんの羽毛はネコの毛と同様に完全に除去するのは難しく、ジュウタン、カーテンや枕などに細かい羽毛がフチュクしたケースも多く、またソファーのクッションやアノラックも羽毛製のことがあるそうです。

 毎日使用するふとんがアレルギーの原因となる可能性があるとの発表は大変に恐ろしい話です。私もはじめてこのような状況の存在を知りました。タマゴにアレルギーの人は、羽毛がアレルゲンになっていないかを調べて貰うと良いかも知れません。

 

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