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406. 住環境の微生物. 8-7-2005.
 
ハウスダストは、質的にも量的にも住まいの環境により異なります。ゴキブリもアレルゲンとなり得ます。ゴキブリは、台所や流しの周りに多く存在して、そこに生息しているバイキンを身体に付着させて、室内を動き回っています。
宮崎大学農学部家畜微生物学講座の小菅洵子博士らは、住環境に分布する微生物の特徴について研究しているようです。ハウスダクトに付着している微生物の動態を検討し、微生物の生残や増殖への温湿度の影響についての成績を公表しているようです。そこでメディカル・トリビューンという週刊医学誌の記者が小菅洵子博士らの研究内容を聞いて、メディカル・トリビューン誌に報告しています(2004年7月8日号)。詳しい条件や内容は把握できないのですが、報告の概要を紹介します。
住環境や生活域に一般的に観察される微生物(Staphylococcus aureus 8株、S. intermedius 36株、大腸菌群9株、Pseudomonas spp. 15株、Rhodotorula spp. 9株)を用いて、温湿度の違いによる生残率を調べた。ペーパーディスクにそれぞれの菌液を接種した。1)25℃の室温で湿度30%(乾燥)、2)25℃の室温で湿度99%(高湿度)、3)37℃の高温で湿度30%の条件にペーパーディスクを置き、一定期間こどにペーパーディスクを取り出して、培養し生死を観察した。
 
生き残る傾向は、菌により大きく差が見られ、高温よりは室温、乾燥よりは高湿で生残日数が延長することが判った。その結果を表に示した。

菌 種
 
株 数
 
生存日数
室温・乾燥
(平均生存日数±SD)
室温・高湿
    高温・乾燥
S. aureus 24.3±5.5 75.3±49.5 11.3±5.0
S. intermedius 36 47.5±15.9 88.7±61.6 41.8±14.0
大腸菌群 109.7±73.4 270 47.0±49.1
Pseudomonas spp. 15 168.3±92.4 270 48.7±28.7
Rhodotorula spp. 366.2±95.2 283.2±34.1 218.4±76.7
*宮崎大学農学部家畜微生物学講座小菅洵子博士らの成績
 
住環境に分布する微生物のなかには、増殖に不適な環境下でも、長期間発育能を失わないものがある。しかし、そのような菌の生残性には、周囲の温度と湿度が影響すると、また掃除機のダストパックの交換も頻繁にすべきと述べています。
 
私が試験する際の条件と大きく異なることから、結果も違うようです。ペーパーディスクを用いる試験法では、ここ紹介したような結果が導き出されることになります。そのような意味から、小菅洵子博士らの研究成果を引用させて貰いました。ここには紹介しませんでしたが、小菅洵子博士らは電気掃除機のダストパック内のダストを室温、乾燥条件下に静置して、細菌や真菌の生残数をも調べています。その結果は、バラツキが大きいと報告しています(成績は示さず)。

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