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144.スケベエな話、HIVの感染確率.6-5-99.

  1. 妊婦のHIV感染率
  2. 性とエイズに関する少し助平な話を紹介します。半年ほど前に発行された米国での科学調査報告の抜粋です(CDCレポート74)。この類の国内の資料は、多分存在しないと思われます。何かの参考になればと思い紹介します。

     ある州の妊婦検診のデータから、分娩前にエイズを起こすヒト免疫不全ウイルス(以下HIVと略称する)に感染している妊婦の割合を調べました。1993年の数値では調べた68%の妊婦がHIV陽性でしたが、その3年後の1996年に調査した妊婦の81%がHIV陽性にまで上昇していました。この内当該妊娠前からHIVが陽性と判明していた妊婦は実に52%であり、当該妊娠中にHIVが陽性と判明した妊婦は48%であったそうです。私には一寸信じがたいのですが、なんと恐ろしい数値ではありませんか。

     分娩前にHIV感染が判明した母体と新生児が約1000組も見つけられたので、エイズの治療薬として有効な抗レトロウイルス剤であるAZTの投与をエイズの発症を予防する目的のカウンセリングをした結果、AZTの投与を受けた割合は1993年には約27%でしかなかったのが、1996年では85%にまで上昇しました。AZTの投与を受けなかった妊婦の大部分は、妊婦検診を定期的に受けなかった妊婦であったそうです。記事には、妊婦の不熱心さを非難する文が添えられています。一部の妊婦に限定されるとしても、なぜAZTの投与を受けないのか、その理由は記載されていませんが、妊婦の無知と無責任さ並びに経済的な背景が考えられると私は思います。

     

  3. HIVの1回行為当りの感染率
  4. 少しさらに卑猥な話に入ります。HIVの感染を予防する最も効果的な方法は、HIVへの暴露(この言葉の意味は読者個人がお考え下さい)を避けることです。もしも不幸にしてHIVに暴露されてしまったかなと心配な場合、感染してしまう可能性はどの程度なのでしょうか。助平オヤジをほう助する為の情報ではありませんが、HIVの暴露と感染について紹介します。

     HIVは輸血により高率に感染する可能性があります。このことは、「国内でも多くの血友病の方々が治療薬から感染したことから」も多くの人達が知っていることでしょう。感染者からの血液を1単位輸血されるとどの位の割合で感染するのでしょう。答えは、なんと汚染輸血では95%が感染すると書いてありました。それではHIV感染者との性的接触で感染する確率は、この報告書によると約0.67%程度が1回の性的接触で感染するとされており、HIV陽性の血液に触れた注射針による経皮暴露では1回当り0.4%程度と推定されるとあります。HIV感染者との肛門性交の受身側の感染する確率は1回当り0.1‐3.0%程度、膣性交の受身側(女性側)は0.1‐0.2%程度と推定されています。それでは経口暴露の受身側の感染確率はどうなっているかと言いますと、米国での経口接触はあまり多くないので定かでないようです。しかし、感染が起こった例は報告されているようですから、うつされる可能性は否定できません。

     

  5. 性器に潰瘍があると高率
  6.  性(行為)感染症が世界的に広まりを示しています。米国では特に若年層と同性愛者で深刻な問題となっています。HIV感染とその結果としてのエイズの発生が、性行為感染症の発生率が最も高い人口集団に集中しつつあるらしいのです。性器に潰瘍がある性感染症(昔は性病と呼ばれた)の感染者または潰瘍はないが性器に炎症がある性行為感染者との性交によるHIVの感染する確率は、普通の人との場合と比較して2倍から4倍も高くなることが示されています。ここで感染率を高めるのは、潰瘍性の性行為感染症としての梅毒、軟性下疳、性器ヘルペス等に限らず、非潰瘍性性行為感染症である淋病、クラミジア症、膣トリコモナス症でも証明されているようです。

     HIVに感染した男女とも、性器潰瘍からの分泌物中にHIVが検出されます。潰瘍からの出血でHIVを含んだ血液が膣、子宮頚部、口腔、尿道、直腸などを汚染してしまうのです。HIVに感染した男性の場合、淋病に感染すると精液中へのHIVの排泄が増加し、淋病の治療が効果的に行われるとHIV排泄は急速に低下し、正常なレベルに戻るようです。性感染症に罹る過程とその病状がHIVの感染を高めるようですから、無防備な性交を慎むべきことを、これらの数値は示していると思われます。

     

  7. 中・高校生の性体験
  8.  米国の10代の若者では毎年300万人程が性感染症に罹っている。そのうちおおよそ100万人程の女子生徒が妊娠しているようです。エイズは、15歳から24歳の年令層で死因の第六位となっています。

    全米の中学3年生から高校3年生の約1.5万人を無作為に抽出して、性体験の状況を調査した結果が記載されています。男性徒の性交体験率は、1991年の調査では57.4%が性体験ありであったが、1997年の調査では48.8%が性体験ありへと減少した。しかし、女性徒の減少率は男性徒より小さかった。女性徒の性活動が依然として男性徒より活発であることを示しているようです。人種別では性交体験率の減少が最も大きかったのは白人の生徒(50%から43.5%に減少)で、次いで黒人の生徒(81.4%から72.45%)であった。ヒスパニックの生徒には優位な減少は認められなかった。複数の相手との性交率は、全体として18.7%から16.0%へと減少したが、これは主に男子生徒に見られ、女性徒では差が見られなかった。性的接触に当ってのコンドームの使用は、全体として23%も増加した。性別、学年、人種に差は認められなかった。

     

     米国人の性活動とHIV感染についての調査結果です。この数値が日本人に当てはめられるかどうかは判りません。性的接触1回当りのHIVの感染率は0.67%程度と知って「思ったより低いなあー」との印象を受け、少し安心したかも知れません。しかし、その相手がHIV以外に性感染症を起こす病原体に感染していて性器に潰瘍があると1回の行為でも感染効率は4倍ほど(おおよそ3%程度まで)高くなるのですから安心など決して出来ません。3%前後の感染率とは、33回の行為でエイズになる可能性を示しています。プロを相手にしたときは、100%感染したと覚悟する必要がありそうです。相手が過去に33人とだけしか行為をしてないとしても、HIVに既に感染していると考えるべきです。「虎穴にいらずんば虎児を得ず」、「君子危うきに近寄らず」、「触らぬ神に祟りなし」。

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