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153.サソリ毒と蛇毒が新薬として有望.62299.

@.サソリの毒が脳腫瘍に有望.

 頭蓋内新生物のなかで最も発生率と死亡率の高いタイプの脳腫瘍に対する治療薬に希望がもてそうだとの報告が、米国科学学会で発表されました。

 この発表をしたのは米国アラバマ大学の神経生物学のグループで、サソリ毒に含まれるペプチド性のクロロトキシンが脳腫瘍の細胞に特異的に結合することを発見した。

 現在米国では毎年およそ二万四千人の患者が神経膠腫と診断され、頭蓋内の新生物の約半数を占めている。診断後1年以内におよそ一万八千人が死亡し、残りの6千人もその後まもなく死亡しているそうです。

 神経膠腫の細胞は、脳内で分裂増殖し、到るところに移動する性質があります。その細胞の移動には、細胞の容積を小さくさせて細胞間をすり抜けて行くのに塩素イオンの細胞外に流出させることが必要となります。この塩素イオンの通り道が神経膠腫細胞のみに発現していて、そこにサソリ毒のクロロトキシンが結合することが、細胞の移動が抑制されることがサソリ毒の有効性の理由のようです。

A.ヘビの毒が脳卒中の治療に期待.

 蛇毒から血液を薄める作用がある物質が得られ、これが脳卒中の治療に役立ちそうだとのニュースを紹介します。

 マレーシア産の蛇から採取した毒から得られるancrodは、既に何十年も前から血液を薄める物質として知られているのだそうです。この血液を薄める作用というのは、フィブリノーゲンの血中濃度を低下させ、血液が血管の外にでると凝固するのを阻害し、さらに血液の粘性を低下させることだそうです。

 ancrodは、脳卒中の治療試験でも良好な成績が得られ、欧州と米国で脳卒中治療薬として近くViprinexという商品名で市販される予定だそうです。これによ、脳卒中の症状の悪化の程度を緩和できるだけでなく、到死率も低下させることが期待されているそうです。

 神経膠腫は、診断がむずかしいので、診断が確定したときは進行が進み過ぎていて、平均余命は2年に満たないヒトにおける最も到死率が高いガンで、なんとしても新しい治療法の開発が望まれています。「生物の毒をもってガンや脳卒中を制す」、今後の進展に期待したいものです。

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