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170.空気や先祖を共有する地球家族.11-28-99.

  1. 百万人のご先祖様.

 いつもメールを送って貰う九州の方から面白いお便りを頂きました。その方の義兄にドイツ人がいるのだそうです。里帰りして自宅に滞在していたとき何度か義兄が用を足した直後のトイレを使ったことが有りますが、私のホームページに書いてあるように不快な臭気を感じることは無かったと書いてあり、また最近若い女性が買い求めている「便の臭いがしなくなる薬」は、西洋人の腸内細菌由来の微生物なのでしょうか、とありました。

 「便の臭いがしなくなる薬」は、良く判りませんが、例え西洋人の糞便由来の微生物を使っているとしても、持続的に有効とは考えにくいと思います。一過性には、他人の細菌を腸管内と入れれば有効性があるかも知れません。しかし、私達の腸管内に定着している腸内細菌群は、新たに侵入して来る外来性の微生物に対しては強力な排除機能を働かせ、腸内の整調作用の維持に貢献しています。乳酸菌も有用な細菌ですが、腸管内には定着しにくいですから毎日とり続ける必要があります。薬として「便の臭いがしなくなる微生物」を使っても果たして効果があるのでしょうか。私にはよく判りません。

 この九州男児は、自分の義兄がドイツ人ということ、更に近頃自殺者が多いことから、面白いことを考え自分のご先祖様の数を計算したようです。自分は二人の親から命を授かった。その親たちも二人の親からと考え、計算してみたら、20代前までさかのぼると、一人の人間のご先祖様は百万人を超えてしまうそうです。この中の一人がかけても、また偶然の出合がなかったら、今の自分は存在しないことになる。ご先祖様から脈々と遺伝子のリレーが行われてきた結果の最高傑作が自分だと考えたら、命を大切にせずにはいられません、と結んでありました。

 私が卒業した高等学校は、今年創立百年になり、数多くの記念の催し物が行われました。この百年目になって四代目の子息が入学して来るようになったと校長先生から聞きました。一代は約25年なるので、百万人のご先祖様達の20代は500年間になるようです。

  1. 空気環境の共有.

 親の介護をしている方から、どうみても老人介護施設は奇麗だとは言いにくい。同じ室内にいろいろな人が居て、一人が風邪をひくと同室者が次々と感染してしまう。室内環境、特に空気を清浄にするため「空気清浄器」をホームページで探していたが、会社の宣伝ではどれも悪くなく、どの機種を購入したら良いか迷っていたした、という内容のメールを貰いました。

 私達は生きていくために呼吸という生理的な働きが必要です。この呼吸という作用は、考えてみると不思議なことだらけです。酸素が不足してきたり、二酸化炭素の濃度が高くなってくると、呼吸は自然に速くなります。一本の管の片方から空気を入れて他方から抜くのであれば、空気中に含まれる酸素は呼吸が速くなった分だけ、肺まで効率的に到達するでしょう。しかし、一本の管と表現しましたが、一つの口から吸い込んだり吐き出したりするのですから、酸素が肺に到達する効率は良くないはずです。どうしてこんな効率の悪いシステムで私達は生き長らえるのでしょうか、不思議でなりません。

 乱暴な表現をすると、私達は少なくとも1回に200ccの空気を吸い込み、1分間に20回呼吸をしますから、1分間で4リットル1時間で湯船一杯分の240リットルの空気を吸い込み吐き出すことになります。数時間の会議を数人で行ったとすると、その室内にある空気は数人の人達で共有していることになります。密閉されている部屋であったら、数時間後にはタバコの煙で空気は汚染され、酸素が不足し息苦しくなりましょう。このようなことを考えれば、環境は皆で共有している大切な空間ということが理解できるはずです。空気や水は、直接健康に影響するだけでなく、空気と水を一旦汚染してしまうと回復させるのが大変です。環境の浄化と保全に関心を持つことが最初に心掛けることかも知れません。

 一組の夫婦が25年の間に4人の子供を生み育てたとすると、20代500年間には百万人の子孫が誕生することになります。この地球上には百万人の遺伝子と血のつながった親戚がいて、青い美しい地球という共有財産を次の世代に伝えていることになります。回復不可能な負の財産を次世代に残すことは、現代の我々が環境に無責任であることの証明となってしまいそうです。


170.空気や先祖を共有する地球家族」への意見.1-19-2000

 私達のひとり一人に両親という二人の人間がいて、その両親には四人の親がいる。このように代を重ねるたびに親の数は二倍になり、これを20代さかのぼるとご先祖様は百万人を超えてしまうと言うメールを貰いました。それに合わせて、夫婦が二人の子供生み続けると20代で子孫の数は百万人になると私が付け足しました。このことを170.空気や先祖を共有する地球家族」に書きました。

 この文を読まれた方から直ぐに読後の感想としての意見が寄せられました。大変に考えさせられる内容をいろいろ含みますので、ホームページに掲載した文章を補足する意味を含めて、簡単に紹介させて貰います。

 その方の意見は、ご先祖さまや地球環境を大切にすることにはいささかもケチをつけるつもりはありませんが、親の数の計算と子孫の数に関する計算は正しくありません。この親の数の計算と全く同じ話が、別冊サイエンス(現別冊日経サイエンス)の「逆説の思考、マーチン・ガードナー著、野崎昭弘監訳の産児制限反対の項目」にでています。この本にはどこが間違っているかの解析が載っていて、二つ以上の家系に共通して現われる人々の存在が無視され、何万人もの人々が何万回も重複して数えられていたと指摘されています、と教えてくれました。

 さらに(私が付け足した)子孫の数の文章に対しては、数字が一人歩きすると非常に危険な気がします。もしも、子供数が重複して数えられていることに気が付かないで、この数字だけを信じたとすると、20世代後には現在の百万倍に人口が増えることになります。するとどうでしょう、人によっては未来が無いと悲観するでしょうし、ある人は極悪な人口抑制を主張したりするのではないでしょうか。終わりに、「このような表現の文章にしたら良かったと思う」と、ご自身の考えもあわせて記載されていました。

 人口の爆発的な増加が現実にあり、将来はその人口を養うだけの食料確保が難しいと良く聞きます。しかし、500年後には人口が現在の百万倍に増加するから、未来が無いと言うことを強調することが目的で170.空気や先祖を共有する地球家族」の文章を私は書いたのではありませんでした。私にメールを送ってくれた鹿児島の人および私は、今回コメントすることを差し控えさせて頂きますが、うかつに物事を簡単にしかも短い文で書き、一部誤解される内容であったことをお詫び致します。私は自分勝手にいろいろな事柄について書いていますが、マッチポンプ的に脅かしや煽る積もりは決してありません。無責任な事柄や間違いの内容などが今後ともありましたら、どうぞご意見やご批判をお寄せ下さい。勉強させて頂きます。

 

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