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353. ネギ科野菜と前立腺癌. 3-31-2004.
 
日本国内での前立腺癌の発生率や死亡率が段々と高くなってきていると良く聞きます。しかし、米国や北欧での前立腺癌による死亡率は、日本、香港、イラン、トルコなどより約5倍も高いことが知られています。国内で前立腺癌が多くなってきている背景には、食事が魚介類と野菜を多く採る和食から肉やアブラの多い洋食に傾きつつあること、前立腺癌の診断技術の向上などが上げられるようです。
 
米国のW. Grant博士は、WHOが公表している前立腺癌死亡率の数値を利用して、多国間の摂取する食事についての調査を行い、前立腺癌死亡率と食事に関する結果をEuropean Urologyに投稿しています(MT 04-2-12)。
 
1990年代後半の数値を用い、欧州の20ヶ国を含む白人が多数を占める32ヶ国の調査を行いました。動物性食品としての肉食が前立腺癌死亡率の高さに関与することが再確認され、食事での脂質摂取量の多さも死亡率の上昇に関連していた。アルコール飲料摂取は軽微な危険因子であったようです。
 
一方、タマネギ、ニラ、ニンニクなどのネギ科の野菜やその他の野菜に多く含まれる複合糖質や抗酸化物質を多量に摂取することが、前立腺癌に関する最大のリスク低減因子であることが判った。これらのことから、動物性食品の摂取が前立腺癌による死亡に対する最大の危険因子であると結論されています。
 
肉製品や脂質が多量に摂取されている北米や北欧の男性集団に前立腺癌が多い原因として動物性食品が関与すると、この報告は指摘しています。肉製品や脂質のどのような成分が前立腺組織に対してどのような悪さをするのでしょう。男性は老齢化にともなって前立腺の肥大が多くみられ、排尿にも一時の勢いがありません。肉体的に老化するとどうして前立腺の肥大が起こり、さらに前立腺癌の頻度が高くなるのでしょう。PSAとい前立腺癌のよきマーカー試験が定着して、前立腺癌の検出率は格段に上昇したようです。もう少しで前立腺癌の発生機構が明らかにされるものと期待しています。

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