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556. ロシアでポリオの感染者
キーワード:ポリオ、弛緩性マヒ、タジキスタン、ロシア
 
ローベルト・コッホ研究所は、今年タジキスタンで小児麻痺として知られるポリオが流行し、夏にそのポリオがロシアに持ち込まれたとEpidemiologisches Bulletin(27: 259, 2010)に報告した。
 
タジキスタンでは、6月末までに600例以上にポリオに典型的な弛緩性マヒが現れ、そのうち334例ですでにポリオウイルスが検出されている。ロシアでは、これまでに6例の感染者が報告されている。
 
ドイツでは予防接種率と抗体陽性率が高いため、万が一にウイルスが侵入してきてもまん延しないと予測されているが、引き続きポリオ予防接種を実施することの必要性あらためて認識された。
 
 
ポリオワクチンには、ウイルスを殺した不活化ワクチンと熟読した生ワクチンの2種類が現存する。日本では弱毒生ワクチンが採用されているが、世界各国では、不活化ワクチンが採用されている。それでも感染者が現れ、その患者の一部からポリオウイルスが検出されたとなると、ワクチンを接種してない集団が存在するのか、またはワクチンを接収したがすでに免疫が弱っているのかのどちらかと考えられる。いずれにしてもポリオは、飲料水などを介して口から体内に侵入する経口感染(間接的な糞口感染)で感染が拡大される。衛生状態の改善が望まれる。

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